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こんな時に何を呑気にどんちゃん騒ぎしてるんだよ此奴等は。
「いい加減にしろ」
どうにでもなれ。そう思いかけてた頭を何とか立て直して藤ヶ谷の足思い切り踏んづけてやるとその場に蹲ってやっと離れてくれた。
別に酒が弱いわけじゃないけどビールだけは駄目なんだよな。一缶飲み干す頃にはあらビックリキス魔の出来上がり。
「いたあい…」
……
酔いでほんのり赤く染まった頬と潤んだ瞳。しゃがみこんでいるせいで普段とは違う目線、正真正銘の上目遣い。
だめ、今グラってきた。ごめんって手伸ばしそうになった。
「ガヤ可哀想ー」
「キングの足踏むなんて最低ー」
まるで自分の家かのようにソファに座ってビール片手にこっちを見てるけど、口出すだけ出してこっちに近寄ってこないのは身の危険を感じているから。
うっかり 大丈夫？なんて寄り添った瞬間唇奪われるのなんて目に見えてるもんな。
「こんなところあんな小さい子に見られたらトラウマもんだろ、ほらさっさと切り上げろ。泊めてやってもいいけど客人用の布団なんか二人分しかねえからな」
今すぐにでも帰れって怒鳴り散らしたいけど、正直あの子と二人きりとか不安しかないからグッて飲み込むしかない。
「あ、」
ふっと宮田が動きを止めて俺の方をジッと見つめてきた。…いや、俺じゃなくてその後ろ。部屋がうるさかったせいで全然気づかなかったけどもしかしてもう出てきたの？早くない？
ゆっくりと視線の方へ顔を向けると其処には…
「ぷっ」
其処には、何の変哲も無いドアが静かにあるだけ。開いた様子も閉まった様子もない。
「引っかかってやんの」
「みつ素直かよ」
「……」
ゲラゲラと笑っている弟たち。…この野郎。前言撤回、煩くねえし聞き分けいいし、あの子と二人の方がずっとマシだわ！
「あの、」
「なんだ！…あ、」
「出たから、えっと…おやしゅみ、みちゅ」
早口でそう言って顔出す程度に開けていた戸をパタンと閉めて、彼は逃げ去って行った。
「やべ、」
「みつ怖えー」
どうしよう、確実に怖い人認定されたやつ。俺は冷や汗が出ているって言うのに弟たちはキャッキャと呑気に騒いでるし藤ヶ谷に関してはおやすみのちゅうしてくる♡って追いかけようとしてるし。
もうやだ。疲れた。横尾さん帰ってきて。よくこんなののお母さんやって来れたね。尊敬だよ。これからはもっと敬うからさ、肩も揉むしインスタント焼きそばは自分で作るから帰ってきて！！！
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狐楼(プロフ) - 横尾渉さん» ご指摘ありがとうございます。グループのメンバーの中では北山さんが最年長ですが、楽屋にいたメンバーは宮玉横千の4人。そして横尾さんは子供になってしまっているので残りの3人の中で一番の年長者が宮田という意味合いでした。分かりにくく申し訳ありません。 (2018年6月17日 14時) (
レス) id: cfd642af4e (このIDを非表示/違反報告)
横尾渉 - あの、最年長って北山さんじゃないんですか？確か、北山さんだとおもうんですけど。 (2018年6月17日 11時) (レス) id: 4cc50a45b9 (このIDを非表示/違反報告)
裕太大好き - 可愛い。わたが子供って…普段はメンバーのお母さん的であるし。何時もの横尾渉に戻って欲しいね。続き待ってます。 (2017年11月2日 1時) (レス) id: 086e0840d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：狐楼 | 作成日時：2017年10月31日 19時
