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「ただいまー……あれ、居ねえの？」
仕事を終えて家に着いたのは16時を回った頃だった。鍵を開けて中に入るも気味が悪いくらいに静かな室内。…いや、これが普通、いつも通りだから。
薄暗いリビングの電気を付けるとラグの上には散らばった子供用の洋服たち。片付けて行けよ…
ソファに腰掛けようとすると其処には既に先客が。ピシッと背筋を伸ばして座っている狼くん。
「…ふふ」
連動するように頭に浮かんできたのは昼間にグループチャットに送られてきた一枚の画像。シンプルに可愛い写真に思わず頬が緩んだ。
彼女さんですか？なんて共演した芸人さんに揶揄われたけど、メンバーの甥ですって見せてやれば同じように顔が蕩けていた。要するにだ、メンバーって括りを外れても可愛いと思えるって事なんだよ。
何度見返しても自然な表情だから大方藤ヶ谷辺りの盗撮なのだろうけど、本当上手く撮れてる。彼らの前ではバレないように子供らしくって気を付けてたらこうなったのか完全なる素なのかは定かでは無いが、なんなんだこのムカつくレベルの可愛さは。
夕方のニュース番組を適当に付けて流し見ていると不意に聞こえてきたインターホンの音。
「…帰って来た？」
そう言えばアイツらに鍵預けるの忘れてたな。オートロックだから出て行く事はできるけど家主である俺より先に帰宅した場合どうやって入るつもりだったのだろうか。…いや愚問か、田舎じゃあるまいし時間潰す場所は幾らでもある。
「はい」
「みつ開けてー」
…こいつは流石に想定外。
ロックを外してやると数分もすれば再びインターホンが鳴る。
「来ちゃった」
ドアを開けてやると其処には上納品か何かだろう、ビールの缶が幾つか入っているコンビニ袋を俺に見せつけて見慣れたアイドルスマイルを放っている男。二階堂の姿が。
また騒がしいのが増えるらしい。
「はい、入場料と宿泊費」
普段はそんな気の利いたことなんかしたことない癖に今日は手にしているビニール袋を俺に手渡して勝手に中へ入って行った。
「あれ、師匠は？」
「これがあのぬいぐるみか！！やべえモフモフ」
「みつ腹減ったー」
なんなんだこのテレビの中からそのまま出て来ましたみたいなテンションは。プライベートなんだからスイッチ切れよ。わたに会いたくてテンション上がるのは分かるよ、昨日の3人も似た様なもんだったし。
にしても、図々しいんだよお前は…
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狐楼(プロフ) - 横尾渉さん» ご指摘ありがとうございます。グループのメンバーの中では北山さんが最年長ですが、楽屋にいたメンバーは宮玉横千の4人。そして横尾さんは子供になってしまっているので残りの3人の中で一番の年長者が宮田という意味合いでした。分かりにくく申し訳ありません。 (2018年6月17日 14時) (
レス) id: cfd642af4e (このIDを非表示/違反報告)
横尾渉 - あの、最年長って北山さんじゃないんですか？確か、北山さんだとおもうんですけど。 (2018年6月17日 11時) (レス) id: 4cc50a45b9 (このIDを非表示/違反報告)
裕太大好き - 可愛い。わたが子供って…普段はメンバーのお母さん的であるし。何時もの横尾渉に戻って欲しいね。続き待ってます。 (2017年11月2日 1時) (レス) id: 086e0840d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：狐楼 | 作成日時：2017年10月31日 19時
