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「いやそれちゅかわないれしょ」
「要らないから」
「もうらいじょうぶだから」
服の買い出しに戻るか。って席を立った瞬間せっかく解れてた頬が強張って仏頂面再来。
何で？いやなの？暇なの？なんて思いながらずるずる引っ張って一番近くの子供服売り場へ。
さっきの店とはまた違って比較的リーズナブルなくせに可愛らしい服がたくさん揃ってる。成る程な、こんなにたくさん陳列されたら世の親が子供に可愛いの着せてみたくなるのも分かる気がする。
まあでもうちのわたさんは、俺がそれを手にした瞬間…いや違うな。それに手を伸ばしかけた瞬間パシッと叩いて「要らない」「着ない」の一点張り。ですよねー。
結局カゴに収まったのはシンプルなデザインの服ばかり。それも横尾さんらしいと言うか、子供っぽくない。
「わた、このクマさん____」
「いらない」
「はい」
食い気味にピシャリと言い切られてしまうと口をつぐむしか無くなった。けど、何が可愛いって俺が手にしてるテディベアより数個離れたところにある狼らしきぬいぐるみをちらちら盗み見たり途中で触ったりしてる事ってこと。何だかんだ言いながら子供なんだよな…。
「ちょ、みちゅそんなの要らないから。元に戻して」
レジに向かいながらさらっとそのぬいぐるみカゴに収めると要らないと連呼するわたを無視して会計を済ませた。
…あーあ、凄い顔。眉間にしわ寄ってるし子供ながらにして鋭い眼光で睨みつけられるし、変なこと言ったらヤられそう。
んー他には…
キョロキョロと辺り見回しながら歩いていると見えてきたのは雑貨屋さん。子供用の食器とか？子供用でなくてもメンバー揃ったら流石に食器足りねえわ。
こう言うオシャレ雑貨は絶対高いだろうしシンプルなもの。今時100均でも売ってるんじゃね？そうと決まればくるりと踵を返して少し前に通り過ぎた100均まで戻る。
適当に、かつ必要最低限に、カゴに放り込んでいく。うん。少しでも変なもの入れると 要らない、とすぐ元の場所に戻される。
物欲がないって言うか何というか。
「わた何か欲しいのある？」
「もう沢山買ったからいい」
「いや、そうじゃなくてわたが欲しいもの…」
「…じゃあ」
疲れた、喉乾いたから何か飲み物買って。って何その控えめすぎるものは。
入り口近くにある甘いコーヒーの店に入ると、わたが俺のも含めて2つ注文してくれた。
俺の定番ドリンクは何処かいつも以上に冷たくて、着実に手の熱を奪っていく。
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狐楼(プロフ) - 横尾渉さん» ご指摘ありがとうございます。グループのメンバーの中では北山さんが最年長ですが、楽屋にいたメンバーは宮玉横千の4人。そして横尾さんは子供になってしまっているので残りの3人の中で一番の年長者が宮田という意味合いでした。分かりにくく申し訳ありません。 (2018年6月17日 14時) (
レス) id: cfd642af4e (このIDを非表示/違反報告)
横尾渉 - あの、最年長って北山さんじゃないんですか？確か、北山さんだとおもうんですけど。 (2018年6月17日 11時) (レス) id: 4cc50a45b9 (このIDを非表示/違反報告)
裕太大好き - 可愛い。わたが子供って…普段はメンバーのお母さん的であるし。何時もの横尾渉に戻って欲しいね。続き待ってます。 (2017年11月2日 1時) (レス) id: 086e0840d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：狐楼 | 作成日時：2017年10月31日 19時
