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あのほわほわしてる玉ちゃんが鬼気迫る表情で珍しくピシャリと俺たちにそう言うと、思わず藤ヶ谷と顔を見合わせつつそそくさと部屋に入った。二階堂もいつものように言い返す事なく素直に従っている。
状況がさっぱり把握できていない俺たちの目の前では、宮田は誰かに電話してるし千賀は慌てた様子で入口から背を向けるように置かれているソファの前でしゃがみこんでいる。
えっと、どうした？
玉も含めて3人ともメイクはまだ顔に残ったまま。出番はもう終わって帰るだけだし、なに、どうしたよ。横尾さん何とかして…って、あれ
「わた居ないのに鍵閉めちゃだめでしょ。にか開けておいて」
「あ、うん____」
「開けちゃダメ」
「おい、渉の荷物まだあるし帰ってないんだろ。俺そう言うの許せないんだけど」
これが横尾さんの誕生日前とかだったら藤ヶ谷もそれとなく察してなにも言わなかっただろうけど、このタイミングじゃあな。横尾さんに知られたら怖いものでもあるのか、それとも単なる悪戯か…いや、この様子は前者かな。
「ねえ、うるしゃい」
「…わた？」
聞いたことがあるようなないような。横尾さんにしては高いキー。でもこの甘噛みと基本的には似ている声質。
何処！？とキョロキョロと辺りを見渡す藤ヶ谷を横目に取り敢えずオロオロと顔を青ざめている千賀の元へ向かうと
「っ…え、」
「なに、みつどうしたの」
「待て待て」
俺の声に反応した二階堂がこっちに寄ってくる。グループを組んだ当初に比べれば此奴もだいぶ大人になったけど、まだまだうるさい此奴は一旦深呼吸させないとどんな大声出すか分かったもんじゃない。
「とりあえず落ち着け、深呼吸して」
「は、何で____」
「いいから」
落ち着いて深呼吸。それが必要なのはむしろ俺の方かもしれない。一体俺はなにを見たのか。夢でも見てるのか。
「いいか、何があっても大声出すなよ。手で口抑えておけ」
いいな？と念を押してからソファの方へと連れて行く。どくどくとうるさくなっている心臓。
「どぅえ！！え、」
正直声を出すなって事に関してはさほど期待して居なかったが予想通りというか口から手を外して盛大に声を漏らす。バシッと音がするくらいに強く頭を叩いて静かにさせるとこちらに向けられた瞳は何が起きているのか理解できないという困惑が色濃く浮かんでいる。
「そこに渉いるの？」
「あ、や…」
「………え、」
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狐楼(プロフ) - 横尾渉さん» ご指摘ありがとうございます。グループのメンバーの中では北山さんが最年長ですが、楽屋にいたメンバーは宮玉横千の4人。そして横尾さんは子供になってしまっているので残りの3人の中で一番の年長者が宮田という意味合いでした。分かりにくく申し訳ありません。 (2018年6月17日 14時) (
レス) id: cfd642af4e (このIDを非表示/違反報告)
横尾渉 - あの、最年長って北山さんじゃないんですか？確か、北山さんだとおもうんですけど。 (2018年6月17日 11時) (レス) id: 4cc50a45b9 (このIDを非表示/違反報告)
裕太大好き - 可愛い。わたが子供って…普段はメンバーのお母さん的であるし。何時もの横尾渉に戻って欲しいね。続き待ってます。 (2017年11月2日 1時) (レス) id: 086e0840d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：狐楼 | 作成日時：2017年10月31日 19時
