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バ チ ン
言葉よりも先に手が出ていた。
「そんな言い方しないでよ。今日だってずっと私けーくんのこと気にして...怒らせちゃったから、私の顔見たくないからけーくん、会場に来てな」「A先輩」
ｴｰｽ「オレ今なんでかわかんないけどムカついてる」
なぜ！？！！
え、叩いたから！？
いやそれは、だってエースが悪いでしょ
ｴｰｽ「あーーー！くそ、カッコ悪」
返答に困っていると頭を掻きながら
バツが悪そうに私から目を逸らす。
「エース？」
ｴｰｽ「なんでオレの前じゃなくてケイト先輩なの。あの時ラギー先輩に飴もらった後も一緒にいたのオレじゃん。なんで別れてからそうなるの」
はああ、と大きなため息をつき座り込んでしまった。
えええ？
いやエースの前であっても
あんな醜態見せたくないんですけど!?
けどそれを伝えた所で意味はないだろう。
「心配かけてごめんね」
地面に膝をついて
彼の首に腕をまわした。
ーーーハーツラビュル寮 談話室
「お前が会場に行かないなんて珍しいな」
クッキーを焼いたトレイが窓辺に佇むケイトの
後ろ姿に声をかけた。
「そーなんだけどねー。どんな顔して会ったらいいかわかんないんだよねぇ。オレもだけど何より彼女がオレと顔合わせたくないんじゃないかなって思っちゃって」
「見た目の割に奥手だからなお前は」
「わかってるよ」
「ほら、クッキー焼いたんだ。お前のために甘さ控えめだぞ」
そばのテーブルにクッキーを置いたのと
ケイトが立ち上がり窓にへばりつくのは同時だった。
「ケイト？」
「トレイくん、あれ」
ケイトが窓の先を指を差した。
だからなんだろうと覗き込んだ。
エースとAが抱き合っていた。
「おーおー、若いなー」
「………」
ゆっくり拳が握り締められていくのを
トレイは見逃さなかった。
＞＞ ページ22
連れてこられたのはハーツラビュル寮だった。
薔薇の香りが鼻腔をくすぐる。
ハーツラビュル寮生は誰でも参加出来るお茶会を開いていると聞いた事がある。
ここでのお茶会はそれはもう優雅で絵になるんだろう。
脳裏に「マジカメ映えだよ」って言ってるけーくんがよぎった。
そうだ、けーくん！
「ねぇエース、け「知らない」
「え？私まだ何も」
ｴｰｽ「媚薬のせいとはいえ、ケイト先輩との口付けは気持ち良かった？」
言葉よりも先に手が出ていた。
「そんな言い方しないでよ。今日だってずっと私けーくんのこと気にして...怒らせちゃったから、私の顔見たくないからけーくん、会場に来てな」「A先輩」
ｴｰｽ「オレ今なんでかわかんないけどムカついてる」
なぜ！？！！
え、叩いたから！？
いやそれは、だってエースが悪いでしょ
ｴｰｽ「あーーー！くそ、カッコ悪」
返答に困っていると頭を掻きながら
バツが悪そうに私から目を逸らす。
「エース？」
ｴｰｽ「なんでオレの前じゃなくてケイト先輩なの。あの時ラギー先輩に飴もらった後も一緒にいたのオレじゃん。なんで別れてからそうなるの」
はああ、と大きなため息をつき座り込んでしまった。
えええ？
いやエースの前であっても
あんな醜態見せたくないんですけど!?
けどそれを伝えた所で意味はないだろう。
「心配かけてごめんね」
地面に膝をついて
彼の首に腕をまわした。
ーーーハーツラビュル寮 談話室
「お前が会場に行かないなんて珍しいな」
クッキーを焼いたトレイが窓辺に佇むケイトの
後ろ姿に声をかけた。
「そーなんだけどねー。どんな顔して会ったらいいかわかんないんだよねぇ。オレもだけど何より彼女がオレと顔合わせたくないんじゃないかなって思っちゃって」
「見た目の割に奥手だからなお前は」
「わかってるよ」
「ほら、クッキー焼いたんだ。お前のために甘さ控えめだぞ」
そばのテーブルにクッキーを置いたのと
ケイトが立ち上がり窓にへばりつくのは同時だった。
「ケイト？」
「トレイくん、あれ」
ケイトが窓の先を指を差した。
だからなんだろうと覗き込んだ。
エースとAが抱き合っていた。
「おーおー、若いなー」
「………」
ゆっくり拳が握り締められていくのを
トレイは見逃さなかった。
終わり
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作者名：天音 | 作成日時：2022年3月10日 19時
