ポムフィオーレのお姫様【ツイステ】

ヴィル様のお気に入り46 ページ47

静寂の保健室で
微かに聞こえるのは
レオナの寝息だけ。

その静寂の保健室で
Aは今しがた保健室に入ってきたラギーに
抱きしめられている。

ﾗｷﾞｰ「レオナさんばっかり、ずるいッスよね」

耳元で呟かれた声はどこか弱々しく
時折はぁはぁ、と辛そうな吐息が混じっていた。

「ラギー、先輩？」

そしてなによりラギーの身体が熱い。

これは……

Aは、ラギーの腕から離れ
ラギーを近くの椅子に座らせた。

「ラギー先輩、ちょっと失礼します」

そして自分の手をラギーの額へとあてがった。

「あつっ」
「ラギー先輩、熱あるじゃないですか」

額にあてられたAの手に
ラギーは自分の手をそっと重ねた。

ﾗｷﾞｰ「Aちゃんの手、冷たくて」
ﾗｷﾞｰ「気持ちいいッスね」
「何言ってるんですか」

ラギーをたしなめ、

「冷蔵庫に確か冷却シートがあったはず……」
「ちょっと待っててください」

そう言うとAが離れていった。

ﾗｷﾞｰ「あーあ、行っちゃった」

ラギーはAの後ろ姿を見つめた後
カーテンが閉まったベッドを見た。

よろよろとした足取りで近づいては
カーテンを開ける。

ﾗｷﾞｰ「やっぱり起きてたんすね」
ﾚｵﾅ「ﾊｯ、よくいうぜ、確信犯が」

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