041. ページ42
貴方side
『涼子ちゃんに怒られるよなぁ』
今日は退院後初めての診察日で、辺りはうす暗くなってきていた。
−−さすがに中学生が出歩く時間じゃないし……。
A退院後初めての診察に行ってきます。
お母さんにメッセージを送り、念のために涼子ちゃんにも同じメッセージを送ったけど既読がつく気配がない。
『おかしいな。いつもだったら、とっくに既読つくはずなのに』
どんなに忙しくても、時間を空けずに返信してくれる涼子ちゃん。
今日中には返信が来るだろう、とスマホをしまって帰ろうとすると、少し先に見たことのある背中が見えた。
−−あれはもしかして。
『水野s……!!』
私が声をかけようとした、そのときだった。
水野先生の後ろから男が金属バットを振りかざそうとしていた。
−−全力で走れば間に合うはず!!
私は男と水野先生の間に滑り込んだ。
「上原さん?なんで……?」
『先生、いいから私の後ろにいて!』
このときばかりは水野先生を守ることしか考えていなくて、言葉遣いなんて気にしてられなかった。
空手有段者の私でも、金属バットを持った相手には敵うはずもなく、水野先生を守りながら後退りするしかなかった。
途端に階段を転がり落ちていくマスク男ともう一人の男性。
「暴行罪の現行犯で逮捕する」
マスクを外された男に見覚えがあった。
「青木先生……?」
私たち3年生の副担任を務める青木先生だった。
「水野先生!大丈夫ですか?」
なぜか涼子ちゃんの声も聞こえて、どこかホッとしてしまった私がいた。
240人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
マナ - aymksbさん» おはようございます? (2021年5月29日 11時) (レス) id: d981f8438b (このIDを非表示/違反報告)
aymksb(プロフ) - ハナさん» どうぞ (2021年5月19日 18時) (レス) id: ceaa7fc47e (このIDを非表示/違反報告)
ハナ - aymksbさん» こんばんは…質問いいですか? (2021年5月19日 17時) (レス) id: 6153e9bd6b (このIDを非表示/違反報告)
マナ - aymksbさん» こんにちは・・・ (2021年5月6日 16時) (レス) id: 476929651f (このIDを非表示/違反報告)
レム - aymksbさん» 作品の一番大事な事を書くとしたら何かわかりますでしょうか? (2021年4月5日 17時) (レス) id: 59a18b3b65 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:aymksb | 作成日時:2021年2月25日 18時