青のSP〜学校内警察・嶋田隆平〜

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『千佳』

「成田さん」

千佳が勢いよく入ってきて涼子ちゃんも驚いていた。

「水野先生が職員室で倒れたって聞いて……」

「大丈夫よ？ちょっと気分が悪くなっちゃっただけだから」

「お腹の子も？」

「もちろん」

「……ねぇ、机にネズミの死骸が入ってたってホント？」

涼子ちゃんに視線を送れば、ハツカネズミ、と口パクで教えてくれた。

「もしかしたら2組の生徒ノック仕業かも……」

「どうしてそう思う」

「いや何となく。でも先生をこんな目に遭わせたやつは許さない。絶対に見つけてやる」

『ちょっとっ……千佳！』

私が呼び止めようと声を上げたときには、千佳が保健室を飛び出していくところだった。

私は水野先生の顔を見た。

−−先生は絶対何かを隠してる。

そう確信した。

「先生、何か隠してませんか？」

どうやら嶋田さんも水野先生の様子に疑問を持ったらしい。

『水野先生。これはあくまで私の推測ですけど……』

私は一つの仮説を水野先生にぶつけてみることにした。

『先生が妊娠したことと何か関係がありますか？』

「！！……上原さんの言う通りです。実は……妊娠したことを快く思ってない人たちがいます」

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