EP.25 ページ25
*
誘ってくれるのはすごく嬉しいし、
この時間がいつまでも続いて欲しいって思う。
でもおばあちゃんの事が気になる。
ちゃんとご飯は食べれているのか、体調崩して悪化していないか、
私の性格はここまで育ててくれたおばあちゃんそのもの。
奨｢ちょっと寄るとこあるから先みんな帰ってて！
後でまた合流するから。｣
純｢どこ行くん？｣
奨｢ちょっとやっぱり病院行ってくる。
遅く行って変な病気にでもかかってたら心配させちゃうから(笑)
マネージャーには言っておくからAのこと送って行ってあげて？｣
｢あ、私もこれから…病院行かなきゃいけないので…
あの…おばあちゃんのお見舞いに…｣
純｢OK！じゃ、また後で！(笑)｣
そう言って手を振りながら私たちとは反対に歩いて行った純喜さん。
────いい笑顔…キラキラしてるなぁ…(笑)
奨｢さっ、行こっか！｣
｢はい…｣
────與那城くん大丈夫かな…アイドルって…声重要だよね？？
奨｢あ、いちごケーキ。帰りに買って行こう？｣
｢あ…はい…｣
いつもよりどこか緊張感がある。
病院に行くからか、少し重たい空気。
上手く言えないけれど、與那城くんも真面目な顔をしていて、
さっきは軽く病院に行ってくる、なんて言ってたけど、
なぜか深く聞いてはいけない気がした。
看｢與那城さーん、どうぞー。｣
奨｢…｣
看護師さんに呼ばれているのに聞こえなかったのか、
立たずにちょっと下を向いている與那城くん。
｢與那城くん…呼ばれてますよ…？｣
奨｢あっ…はい！｣
私の呼びかけで與那城くんはやっと立ち上がる。
────どうしたんだろ…緊張してるのかな…？
與那城くんが診てもらっている間に、
私はおばあちゃんの病室へと急ぐ。
＜コンコンッ
｢おばあちゃーん…起きてるー？｣(小声)
祖母｢A…いらっしゃい…｣
そう微笑んで言うおばあちゃん。
────元気そうでよかった…
｢おばあちゃん、ちゃんとご飯食べてる？｣
祖母｢食べてるよ…Aはちゃんと食べてるの？｣
｢うん。私のことより自分のこと心配して？｣
祖母｢ありがとう…｣
｢今日はね、友達と来たんだよ？｣
祖母｢そうなの…お友達は大切にするんだよ…？｣
｢うん…大切にする。信頼出来るから…｣
気づくと三十分くらいおばあちゃんと話していた。
おばあちゃんも疲れてしまうと思い、
私は心配ではあったけれど病室を後にした。
奨｢A。｣
｢あ…待っててくれたんですか…｣
奨｢当たり前でしょ(笑)｣
────この様子だと…大丈夫だったのかな？
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きなこ - 初めまして。こんばんは。最初から続けて読ませて頂きました。すごく素敵なお話で、終始ドキドキでした。物語の中でも、與那城くんの包み込むような優しさが溢れ出ていて、読んでいて幸せな時間でした。続きを楽しみにしてますね。 (2023年3月30日 23時) (
レス) @page37 id: 268a4b8156 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Miaya | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/miayahome1225/
作成日時：2020年3月9日 0時
