EP.17 ページ17
*
奨｢筋トレが趣味だからあんまりお菓子とか食べなくて(笑)
いつも俺が食べないと、メンバーがじゃんけんで取り合ったりして…
それ見るのが面白くてつい買っちゃうの…(笑)
でも今日はメンバーに内緒で自分で食べようかなって思って。
Aちゃんが買ってくれたからしっかり頂きます(笑)｣
｢えっ！無理しないでください！そうとは知らずに…すみません…(汗)｣
奨｢大丈夫大丈夫！(笑)俺が買おうって言ったんだし…(笑)｣
｢そうですか…？｣
奨｢うん、大丈夫(笑)｣
なぜか與那城さんの｢大丈夫｣という言葉は安心感があって、
笑顔でそう言ってくれる與那城さんを見るとまた心が温まる。
｢送ってくれてありがとうございました…
あとケーキも…ほんと、ありがとうございます！｣
家の前に着き、與那城さんに頭を下げてお礼を言う。
奨｢いやいや、こちらこそ買ってもらっちゃったし！(笑)
しかもちょっと高めの新作のケーキ…(笑)｣
持っていたケーキの箱をクイッとあげて笑顔でお礼を言う與那城さん。
────まさか私がまた恋をする日が来るなんて…
そんなこと思ってもみなかった…。
叶わぬ恋だと分かっているのに、どんどん好きが溢れてくる。
｢それじゃあ、また…｣
そう言って家の門を開ける｡
奨｢あ、待って。｣
｢え？｣
振り返ると、與那城さんが私に手を差し出している。
｢どうしたんですか…？｣
奨｢はい、握手。｣
｢は、はい…？？｣
握手の意味がわからず疑問に思って、首を傾げながら握手をする。
奨｢さん付けしなくていいよ？｣
｢え…？？｣
大きなその手は私の手をしっかり包み込んでいる。
奨｢あ、さん付けされるの慣れてなくて…(笑)
俺のことは、さすがに呼び捨てさせるのは可哀想だから…
與那城"くん"って呼んで？(笑)｣
────與那城…"くん"？
違和感でしかないけど…與那城さんがそう言うなら…！！
｢與那城…くん？///｣
奨｢はははは！(笑)そんな照れなくても…(笑)｣
｢くん付けも…ちょっと違和感というか…(笑)｣
奨｢そっか…俺もレベルアップってことで、Aって呼んでいい？｣
｢…？！｣
自分でもわかるほど目を見開いて驚いていた。
笑顔で與那城さんに言われ、
思考停止し、頭の中も真っ白で、秒で動けなくなった。
｢あ…え、っと…｣
奨｢大丈夫？(笑)硬直してるよ(笑)｣
｢あ、ごめんなさい…(汗)｣
我に返ると與那城さんに手をヒラヒラされていた。
────これから…呼び捨て…されちゃうの？
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きなこ - 初めまして。こんばんは。最初から続けて読ませて頂きました。すごく素敵なお話で、終始ドキドキでした。物語の中でも、與那城くんの包み込むような優しさが溢れ出ていて、読んでいて幸せな時間でした。続きを楽しみにしてますね。 (2023年3月30日 23時) (
レス) @page37 id: 268a4b8156 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Miaya | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/miayahome1225/
作成日時：2020年3月9日 0時
