EP.16 ページ16
*
後輩｢先輩…今日もこれ、お願いしていいですかっ？(笑)｣
｢あ、ごめん今日は…｣
後輩｢ありがとうございますっ！お先失礼します！！｣
そう言って去って行ってしまった後輩。
先輩なのに何も言えない自分が本当に嫌い。
────今日は久しぶりに與那城さんと会える日だったのに…
仕方なく與那城さんに断りのメッセージを送った。
｢はぁ…みんな帰っちゃった…｣
仕事が終わっても達成感を感じなくなっていた。
後輩にも何も言い返せず、ただ自分の気持ちを押し殺して、
誰かの言いなりで、與那城さんとの約束もろくに守れなくて。
｢私は最低だ…｣
帰り道、いつもよりも俯き気味で歩く。
────なんでいつもこうなるんだろう…
｢はぁぁ…｣
さっきよりも大きなため息をついた。
？｢大きなため息ですね。｣
｢えっ…｣
声をかけられて顔を上げると、與那城さんがいる。
｢あ、あの…残業で行けないって…｣
奨｢でも来てくれた。｣
寒い中ずっと待たせてしまったのに笑顔で言ってくれる。
｢本当にごめんなさい…｣
奨｢ううん、俺が勝手に待ってたんだしAちゃんは悪くないよ。｣
｢あ…名前…｣
奨｢名刺貰ってたのにずっと名前呼んでなかったなーって思って。｣
────本当に、大人な人だな…
與那城さんの笑顔を見ると少し強くなれる気がして、
優しく声をかけてくれるから心が温まる。
こういう人が人を救うんだってこの時思った。
奨｢今日は？何かお祝いの日？？(笑)｣
｢違いますよ(笑)與那城さんに会い…｣
奨｢ん？｣
｢いえ、なんでもないですっ…(汗)｣
────あぶなかった…！！
会いたかった、なんて恥ずかしくて言えない…///
…言いそうになったけど！！
｢チーズケーキ、今日はチーズケーキが美味しそうです！
…あ、毎回買ってもらうのは悪いので、今日は私が買います！｣
奨｢じゃあお互いの買おうよ。
俺がAちゃんの買うからAちゃんは俺の買ってくれる？？
今日は自分の分だけだし(笑)｣
｢分かりました…(笑)｣
────でも與那城さん…服の上からでも分かるけど…
筋肉すごいな…どうやって体型維持してるんだろ…
お互いのケーキを買い終わって、
また私のことを家まで送ってくれる與那城さん。
｢與那城さんって…
ケーキ食べてるのにどうやって体型維持、してるんですか…？
あっ…変なこと聞いてすみません！(汗)｣
｢いいよ全然(笑)
買ったとしても俺食べてないんだよ。｣
｢えっ？｣
*
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 278人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「JO1」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
きなこ - 初めまして。こんばんは。最初から続けて読ませて頂きました。すごく素敵なお話で、終始ドキドキでした。物語の中でも、與那城くんの包み込むような優しさが溢れ出ていて、読んでいて幸せな時間でした。続きを楽しみにしてますね。 (2023年3月30日 23時) (
レス) @page37 id: 268a4b8156 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Miaya | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/miayahome1225/
作成日時：2020年3月9日 0時
