EP.14 ページ14
*
奨｢そんなことあったんだ…｣
純｢許せんな、それは。｣
｢あ…すごい暗い話しちゃってすみません…！
今度はお2人のことを…聞きたいです…｣
私がさっきなぜあんな質問をしたのか、
私に｢誰かを幸せに出来る人｣と言って受け入れてくれた2人には
話そうと思った。
安易に話すことでも聞きたいと思うような話でもない、
私の過去を全部言ってみた。
こんな私の話を真剣に頷いて聞いてくれる與那城さんと、
注文したカルボナーラをもぐもぐ食べながら聞いてくれる純喜さん。
純｢俺らのって言ったってうるさいのばっかやし、
直接会った方が話分かる(笑)｣
奨｢むやみやたらに会わせようとするな(笑)
あ、僕らはJO1っていうボーイズアイドルグループで、
僕は最年長ってこともあってそこのリーダーやってます…(笑)
んで…このカルボナーラ大好きなのが純喜。
一緒にメインボーカルやってます…(笑)｣
純｢俺の紹介くらい自分でやるって(笑)ほんまにおかん全開やん(笑)｣
奨｢うるさいな(笑)…とまぁこんな感じの僕らでやってます…(笑)｣
｢とても…楽しそうです！
私、アイドルとかモデルさんとかキラキラしたそういう系は、
苦手だったんですけど…
今日でJO1というグループを好きになれました…！！｣
純｢お〜？！(笑)俺らも一歩前進、したんちゃう？？(笑)｣
奨｢ファンになってくださった方の前でやめなさい(笑)｣
｢ファン…こういうのを…ファン、って言うんですね…！｣
どんな芸能人にもタブーがあって、
私にだって踏み込まれたくない事もある。
だからそれ以上のことは私も何も聞かなかったし、
與那城さん達も話そうとはしなかった。
私はJO1というグループを好きになれたと言ったが、
初めておじいちゃんとおばあちゃん以外に信用出来る人が
出来たという意味でもあって。
もう人を信じることが出来ないと思っていたからとても嬉しかった。
まだ疑心暗鬼な自分と戦っているけれど、
私も少しだけ人を信じてみようと思えた。
この日から、私と與那城さんは頻繁に連絡を取り合うようになった。
｢おばあちゃん、起きてる？…寝てる…よね…(苦笑)
今日もまた、與那城さんにケーキ買ってもらっちゃったな…｣
連絡を取りあって、会いたい時はあのケーキ屋さんへ行ったりして。
待ち合わせ場所もあのケーキ屋さんの前で。
ケーキ屋さんに行くと、ちゃんと與那城さんがそこに居る。
まるで夢みたいで、存在すらも奇跡のように思えて、
私はこの頃に気づいた。
與那城さんの事が、好きなんだ、って。
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きなこ - 初めまして。こんばんは。最初から続けて読ませて頂きました。すごく素敵なお話で、終始ドキドキでした。物語の中でも、與那城くんの包み込むような優しさが溢れ出ていて、読んでいて幸せな時間でした。続きを楽しみにしてますね。 (2023年3月30日 23時) (
レス) @page37 id: 268a4b8156 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Miaya | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/miayahome1225/
作成日時：2020年3月9日 0時
