story 9 ページ9
それは唐突で、予想外な出来事だった
授業の始まりを告げるチャイムが鳴り響いた午前9時頃
国語の準備をしていた我々の教室に現れたのは
何故か男子体育の教師だった
「えー、今日は江藤先生が休みという事で
明日の体育と今日の国語がチェンジになった
さぁ、今から体育やるから男子は全員体育館に急げよー
女子はここで保体な」
急な予定変更に、皆ざわざわと騒ぎ出す。
マジかよ、体育か
いやまぁ、俺としては嬉しいけども
多少ブーイングの声が上がってた
「体育だとよー、神童」
右斜め前の彼に声をかける
が
周りの騒がしい声に掻き消されて聞こえなかったのか
またぼーっとしてたのか
彼は反応を示さなかった
そして、軽く俯くと
眉間にシワを寄せて何か呟いた
だが、当然ながらその声は聞こえなかった
体育の授業を喜んでる男子の中で
ふと「ハイハイハイ！」とムードメーカー役の1人の男子が挙手をした
「先生、俺ら体操着持ってませんよ！」
「ん？あ、そうか
まぁ、学ランの上だけ脱げばイケるだろ
どうせ男子しかいないし
なんなら下も脱いでやってもいいぞー」
「きゃあ、先生ったらヘンタイ♪」
「黙れ霧野。ほら行けー」
先生の声で、男子が雪崩のように一斉に教室を飛び出してく
その後ろを苦笑してついていく神童
を俺も追いながら、内心 ちょっと不貞腐れてた
むぅ。冗談半分にやったのに
軽くあしらった上にマジレス返しやがって
皆も若干苦笑いだったし。くそぅ
体育館シューズをひっ掴むと
悔し紛れに、他のクラスは授業中だという事も構わず 廊下を全力ダッシュ
階段を、ピョンピョン跳ねながらクラスメイトを抜かしつつ何段か飛ばして降りていく
「おいおい霧野、あまり飛ばすなよ」
そんな俺に、平然とついてくる彼
咎められてるのに嫌な気分がしない
俺は、へへっと笑うと少しスピードを緩めた
すると、呟くように神童
「体育かぁ…マスクどうしよう」
「あー…そのまましときゃ良いんじゃね？」
苦しくなければ
「…まぁ、そうするしかないよな」
「…？」
溜息まじりに言う彼。
めんどくさいとはいえ、
体育は神童も好きなはずなのに。
なんだかいつもより憂鬱そうに見えて、首を傾げてハテナを浮かべる
結局、疑問は解決されないままだった
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風詠 麗音(プロフ) - 綾城さん» 返信ありがとうございます！ はい、絶対見に行きます！ この小説の中に出てきた剣城くんと彼女ちゃんの２人の関係が気になってたので、すごく楽しみです！ 時間があいた時絶対見ます！ (2014年4月21日 17時) (携帯から) (
レス) id: 7cd215395b (このIDを非表示/違反報告)
綾城(プロフ) - わああああぁぁぁっ！！///書いて早々コメントが頂けるとは思いませんでした！勿体無いお言葉マジでありがとうございますううぅぅぅー…！！更新頑張りますので、どうぞ次回作も楽しんで下さい！ (2014年4月21日 17時) (レス) id: 5bd9cb7cef (このIDを非表示/違反報告)
風詠 麗音(プロフ) - 初めまして！ 小説面白かったです！ 霧野さんの突っ込みとか面白くて笑ってましたww 次回作も見ようと思います！ 応援してます！ (2014年4月21日 12時) (携帯から) (レス) id: 7cd215395b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾城 | 作成日時：2014年4月20日 17時
