story 7 ページ7
そして、音楽室。
「はいっ、じゃあDからいってみよー」
指揮者である彼女の指示で、
皆 佇まいを直す。
そして、彼女が手を振ると、
ピアノの間奏が始まった。
ドタバタと準備で忙しかった体育大会などが終わり、
やっとひと息つけるという時に伴奏者の任命。
大変だろうに、
こういう時は弱音ひとつ言わずに
神童はこの中難度の曲をスラスラと弾いてみせる。
テンポが早くて、
聞いてる限りでは難しい曲だ。
所々で変なリズムや拍子になるので、
歌う側としてもあまり易しくない。
神童が奏でる音は優しく柔らかで、
聞いていると聴き入ってしまい
入るところを度々間違えるし。
なんでそんな眠気を誘うような弾き方するんだよ畜生
と変なツッコミを心の中でいれて、
ふと気がついた。
＿＿＿＿＿＿あれ……。
神童の音、こんなんだったっけ？
流れるようなメロディーを、
優しく慈しむように唄うのはいつも通りだ。
けれど、
その音は、どこか甘く、温かくて
胸をちくりと刺されるように切ない。
ただ美しいだけじゃなくて、
何か暗い感情が混じっているような感じだ。
この前聞いた時は全然違ったのに。
弾き方を変えたんだろうか…？
音楽は専門外だから何が良いかなんて分かんないし、
その辺は口出しする気は無いけれど
なんだか…らしくないような気がする。
「…神童……？」
体を揺れ動かして
ピアノを奏でる神童を見つめ、呟く。
けれど、音なんて気分とかで変わるものなんだろうと、あまり深くは気にしなかった。
指揮者が大きく手を振る。
それを合図に皆が息を吸って、
ハーモニーをつくりだした。
4部合唱。俺はテノールだ。
音楽は正直苦手で、
歌ってる途中で音程が分からなくなり声が安定しない。
それでも、皆に合わせてなるべくズレないように、と気を張りながら歌った。
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風詠 麗音(プロフ) - 綾城さん» 返信ありがとうございます！ はい、絶対見に行きます！ この小説の中に出てきた剣城くんと彼女ちゃんの２人の関係が気になってたので、すごく楽しみです！ 時間があいた時絶対見ます！ (2014年4月21日 17時) (携帯から) (
レス) id: 7cd215395b (このIDを非表示/違反報告)
綾城(プロフ) - わああああぁぁぁっ！！///書いて早々コメントが頂けるとは思いませんでした！勿体無いお言葉マジでありがとうございますううぅぅぅー…！！更新頑張りますので、どうぞ次回作も楽しんで下さい！ (2014年4月21日 17時) (レス) id: 5bd9cb7cef (このIDを非表示/違反報告)
風詠 麗音(プロフ) - 初めまして！ 小説面白かったです！ 霧野さんの突っ込みとか面白くて笑ってましたww 次回作も見ようと思います！ 応援してます！ (2014年4月21日 12時) (携帯から) (レス) id: 7cd215395b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾城 | 作成日時：2014年4月20日 17時
