story 24 ページ24
*
神童の家は、やはり広々としていて、極普通の民家で育った俺には最初は居心地が悪かった。
だが、今となっては、あたかも自分ン家のように くつろげる空間となっている。
……そう、いつもはそのはずなのだけれど。
.
「…………」
神童の部屋には、妙な沈黙が流れていて、物凄く気まずい。
俺はソファーに座っているけれど、背筋を伸ばして姿勢はカチカチになっている。
あの後
神童宅に招かれ、
3人一緒に部屋に入ったまでは良いのだが、
何の説明もなく彼らは黙ったままだ。
カラカラになっている喉に、
さっき、目の前に差し出された紅茶を手に取って流し込む。
そして、覚悟を決めて俺は口を開いた。
「…あの、さ。結局、どういう事なんだ…？」
すると、神童2人はピクリと肩を揺らして お互い顔を見合わせると、
仕方ないと言いたげに、揃って小さく溜息をついた。
徐に、女装神童が口を開く。
.
「えぇと……何から説明すれば良いのかが微妙なんだが…
…ウチの親が再婚したのは、知ってるよな？」
「あ、あぁ」
「それ、お互い子連れ再婚だったんだよ。
つまり、母親が連れてきた子供がいる。
それが＿＿＿＿＿＿＿こいつだ」
そう言って、隣の学ラン神童を指さす女装神童。
.
.
.
……おい、ちょっと待て。
.
.
「じゃ、女装神童が本物の神童なワケ……？」
「……そんな引くな。それも追い追い説明するから」
「っつーか、子連れ再婚って……
それにしちゃお前ら似すぎてないか？」
「そう。そこなんだ」
嫌々と言う感じで、言う神童(本物)。
.
「えぇと、な。
そもそも、その母親は父さんの部下で、
身近な存在だったから俺も度々会ってたし、
その子供のこいつにも何回か会った事があるから、
結婚自体に異論はなかったんだ。けど……」
「まさか、拓人の実母が妊娠した年に
ウチの母親が神童父を襲って妊娠し
以来婚約を何回も迫って、婚約しなきゃ訴えるとか言いだしたから
今年ようやく仕方なく結婚した
……なーんて裏話があったもんだから
こっちもうんざり」
肩を竦めて
嫌そうに言葉を引き継いだ学ラン神童。
あんまりあっさり言うものだから、
こっちの驚愕も少し薄くなった。
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風詠 麗音(プロフ) - 綾城さん» 返信ありがとうございます！ はい、絶対見に行きます！ この小説の中に出てきた剣城くんと彼女ちゃんの２人の関係が気になってたので、すごく楽しみです！ 時間があいた時絶対見ます！ (2014年4月21日 17時) (携帯から) (
レス) id: 7cd215395b (このIDを非表示/違反報告)
綾城(プロフ) - わああああぁぁぁっ！！///書いて早々コメントが頂けるとは思いませんでした！勿体無いお言葉マジでありがとうございますううぅぅぅー…！！更新頑張りますので、どうぞ次回作も楽しんで下さい！ (2014年4月21日 17時) (レス) id: 5bd9cb7cef (このIDを非表示/違反報告)
風詠 麗音(プロフ) - 初めまして！ 小説面白かったです！ 霧野さんの突っ込みとか面白くて笑ってましたww 次回作も見ようと思います！ 応援してます！ (2014年4月21日 12時) (携帯から) (レス) id: 7cd215395b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾城 | 作成日時：2014年4月20日 17時
