story 15 ページ15
*
俺の目の前に来てしゃがみ、こちらを見下ろしている神童に、顔を上げて尋ねる。
「つーか、お前はどうしたんだよ。説明終わったのか？」
「ああ。早めに切り上げてもらって教室戻ったんだが、
珍しく霧野がいなかったから、探してたんだ」
「へぇ。…うん、なんか、サンキュ」
「時間もあったし、その辺で倒れてたり襲われてたりしたら困るからな」
「ちょっと待てどういう意味だ。俺の感動と感謝返せ」
心配してくれたのか、なんて
不覚にもちょっとジーンとしてた気持ちが吹っ飛んだ。この野郎。
すると、悪びれる様子もなく、
平然と彼は言う。
「どこにいるかと思えば、
お前 寒がりなのに屋上か。
しかも剣城と一緒なんて。
そっちこそどうしたんだ」
「えっ、あ、いや別に……」
まさか、お前の事相談してたなんて言えるはずもなく。
しどろもどろに誤魔化すと、
神童はふぅんと言っただけで、特に追求してこなかった。
ほっとして息をつく。
もうすぐ昼休み終わるから戻ろう、という神童の提案で、俺たちは屋上を後にした。
剣城に礼を言って別れる。
ゆったりとした歩調で静かに階段を降りる、彼。
ウェーブした髪がゆらゆらと揺れて、
白いうなじがチラチラと覗く。
「…ぅ〜〜〜……」
唸る。
とりあえず唸る。
照れてるわけじゃないんだけど。
なんか、それを、
綺麗だな、とか思ってる自分がいて。
(俺…マジでアッチ側の人間なのか……？)
軽いショックと、受け入れがたいものを感じながら、
なるべくそっちを見ないようにして、彼の隣に並ぶ。
窓から差し込む陽気は
冷たい廊下を暖かく照らしていた。
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風詠 麗音(プロフ) - 綾城さん» 返信ありがとうございます！ はい、絶対見に行きます！ この小説の中に出てきた剣城くんと彼女ちゃんの２人の関係が気になってたので、すごく楽しみです！ 時間があいた時絶対見ます！ (2014年4月21日 17時) (携帯から) (
レス) id: 7cd215395b (このIDを非表示/違反報告)
綾城(プロフ) - わああああぁぁぁっ！！///書いて早々コメントが頂けるとは思いませんでした！勿体無いお言葉マジでありがとうございますううぅぅぅー…！！更新頑張りますので、どうぞ次回作も楽しんで下さい！ (2014年4月21日 17時) (レス) id: 5bd9cb7cef (このIDを非表示/違反報告)
風詠 麗音(プロフ) - 初めまして！ 小説面白かったです！ 霧野さんの突っ込みとか面白くて笑ってましたww 次回作も見ようと思います！ 応援してます！ (2014年4月21日 12時) (携帯から) (レス) id: 7cd215395b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾城 | 作成日時：2014年4月20日 17時
