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試合が始まっても、俺はずっと上の空。
けれど、神童はかなり調子が良いようで、大活躍だ。
「神童っ！シュート！」
「あぁ！」
ボールが彼の手に渡ると、
綺麗なフォームで投げられたそれは、
バシュッ！と良い音をたててゴールに入った。
その瞬間、終了のホイッスルが鳴り響き、
一気に うおおぉぉと歓声があがった。
「お疲れ、ナイスショット！」
「あぁ、ありがとう」
次のチームにバトンタッチして
観客席に戻ってきた神童にタオルを渡すと、
爽やかな笑顔を見せる彼。
ふぅ、とひと息ついて、
所々に滴る汗を拭き始めた。
額、頬、うなじ、鎖骨、と
丁寧に拭かれる汗。
間から覗く白い肌。
そんな普通の動作なのに、
なんだか色っぽくて、変に凝視してしまう。
「……………」
「…霧野、そんなに見られても困るんだが」
「へっ！？あ……あぁ。ごめん」
親友の声に はっと我に返った俺は、
なんとなく熱くなった顔を誤魔化すように背けて、
点数表見てくる、とその場を後にした。
「っ……なん、だよ…これ……」
早足になりながら、小さく、呟いた。
心臓が、ドキドキいってる。
そんなわけない、そんなわけないのに。
なに男に色目使ってんだよ俺、アホじゃねぇの。
馬鹿馬鹿しい。
「…どうかしてる…」
朝、恋愛の話なんかしてしまったせいだろうか。
だからって男にキュンとしてどうするよ、俺。
はっきり言っておくが、俺はアッチの人間ではない。断じて。
こんな見た目なのは自覚してるが、
俺は男として普通に異性を愛する性癖
……のはずだ。
言い方が艶かしいのは
あえてスルーして頂きたい。
大体、今までだって
プールとかで散々 神童の半裸見てきたってのに
何を今更
服の間から覗く鎖骨と肌なんかでビクビクしてるんだ。
俺も、神童も、ホントらしくない…。
チラリと彼を振り返って、短く溜息をつく。
同時に、彼も
溜息をついて肩を落としたように見えたのは
きっと気のせいなのだろう。
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風詠 麗音(プロフ) - 綾城さん» 返信ありがとうございます！ はい、絶対見に行きます！ この小説の中に出てきた剣城くんと彼女ちゃんの２人の関係が気になってたので、すごく楽しみです！ 時間があいた時絶対見ます！ (2014年4月21日 17時) (携帯から) (
レス) id: 7cd215395b (このIDを非表示/違反報告)
綾城(プロフ) - わああああぁぁぁっ！！///書いて早々コメントが頂けるとは思いませんでした！勿体無いお言葉マジでありがとうございますううぅぅぅー…！！更新頑張りますので、どうぞ次回作も楽しんで下さい！ (2014年4月21日 17時) (レス) id: 5bd9cb7cef (このIDを非表示/違反報告)
風詠 麗音(プロフ) - 初めまして！ 小説面白かったです！ 霧野さんの突っ込みとか面白くて笑ってましたww 次回作も見ようと思います！ 応援してます！ (2014年4月21日 12時) (携帯から) (レス) id: 7cd215395b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綾城 | 作成日時：2014年4月20日 17時
