とある六つ子の王様ゲーム2

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突然のことだった。





母さんに頼まれた買い物をして、
家に帰る途中だった。





異常なくらいの速さのトラックが目の前に迫るまで僕は動けなかった。





跳ねられた体は、宙に舞ってドタッと嫌な音をならして地面に落ちた。


そこに辛うじて意識はあったのだけれど、
声を出すのもままならない。


あぁ、僕は死ぬのか。
と、他人事のように思えた。


死というのがどういうのかは、分からないが
永遠の眠り……につくのだろうか

そう考えたら、結構死というのも楽かもしれない。

そしてふと、兄弟の姿が思い浮かんだ。

怒っては、喧嘩してまた怒っては喧嘩して……
散々な毎日だった。

でも、楽しかったな。



心が何故か痛む、何でだろうか。
そっと、目から涙がこぼれ落ちる。


「＿＿＿＿＿＿生きたくはないか、トド松」


不意に聞こえた声に、僕は戸惑いを隠せなかった。

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