チシヤとクイナ ページ10
…♣
｢ま､ええわ！あいつが言うなら仲良くなれるやろ。｣
そう言ったかと思えば、こちらに顔を向け
｢ウチ、クイナ！クイナって呼んで！あんたは？｣
｢あ、私A！よろしく｣
2人で微笑みながら握手を交わした。
少し場所を移動して､私たちは
お互いの事を話した。
｢Aはこの世界に来る瞬間何してたん？｣
｢私は、お姉ちゃんの誕生日プレゼント買いに歩いてたの｣
｢お姉ちゃん？仲良いんやな｣
｢うん！お姉ちゃんお医者さんでさ。毎日忙しそうで家に帰ってくるのも不定期だから誕生日は盛大にお祝いしたくて｣
お姉ちゃんの顔を思い出す。
あの日も朝早くに患者の容体が悪化したとかで
病院に出勤した。そうなると姉は1週間帰ってこない。
母と父は2週間前に結婚記念日で旅行に出かけていた。
｢ウチは渋谷を歩いてた。アパレルの店員なんやけど、出勤前だったんよ。こんなことになるなんて思わんかった。｣
｢うん私も… 花火があがって綺麗で思わず動画回したんだよね。そしたら眩しくて気付いたらここにいた。｣
｢え…やっぱり､Aも花火見たん？｣
｢やっぱり…？｣
｢ウチも見てん。チシヤも見たらしいし、他の人も。｣
花火がきっかけでこの世界に来た理由が分かるのかな…
｢ここにいた。｣
｢あ､チシヤ！Aめっちゃええ子やん！ウチ好きやで｣
｢そうか。良かったね思った通りだ。｣
ちょっといいか。と話すチシヤに
クイナは申し訳なさそうに私を見ていた。
｢あーうん大丈夫だよ！私もこの後予定あるし準備しないと｣
｢そうだったんや！今日はありがとな！また話そな｣
クイナと手を振りあって、2人と別れた。
.
.
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kuina side
｢なあ！Aめちゃめちゃ良い子やな｣
さっき仲良くなったばかりの、花が咲いたみたいな
笑顔を見せる可愛らしい女の子を思い出す。
チシヤもそう思うよな？って言おうとしたら、
｢元の世界に帰れるかもしれない作戦がある。｣
チシヤから話された内容は、ほんま危ないやつやった。
でも元の世界に帰れるんならやるしかない。
｢あとは､もう少し時間が経てば決行できそうだね｣
カードが集まり次第､ボーシヤから奪う。
そしてビーチを出て元の世界に帰る。
帰って、入院してるオカンに…
｢それで？…Aちゃんはお姉さんがいるって言ってた？｣
｢え？あー、言ってたで。知ってたん？｣
｢ちょっとね。似てると思ったから｣
｢似てるって誰に？｣
問いかけてもチシヤは答えなかった。
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シオリ - ニラギのは少ないのでとても嬉しいので早く続きが見たいです。 (4月27日 21時) (
レス) id: 653f2e7127 (このIDを非表示/違反報告)
おり - とても面白いので続き早く見たいです (3月7日 11時) (レス) id: 5b39725ede (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きゃんちょめ | 作成日時：2024年2月5日 2時
