はじめての友達 ページ7
…♣
｢それに…Aとならいい友達になれると思って。｣
そう言ったアンは笑顔でこっちを見た。
｢友達…？｣
｢わ、私と友達になってくれるの…？｣
びっくりして思わず足を止めて聞いた。
｢あら。嫌だった？｣
｢ち、違う！嫌じゃない!!ただ…｣
｢ただ？何？｣
.
.
.
ちょっとだけ過去を思い出す。
ある日同じクラスの友達だと思ってた子から
急に嫌われてしまった。
次の日その子につられて他の子も
｢あんたなんか友達だって思ったことない｣
｢歌城さんのお母さんってアイドルっしょ？｣
｢アイドルの知り合いいんだろ紹介しろよー｣
｢Aちゃんといればイケメン寄ってくるしね〜｣
一気に心無い言葉を、毎日浴びた。
それでわかった。
私には元々友達なんていなかったんだ…
もう限界になった私は学校に行かなくなった。
.
.
.
アンは美人だし優しい。
でもまた私が勘違いさせるようなことして
アンが離れていったら…？また1人になったら…？
黙ったままの私にしびれを切らしたのか
｢A。私は簡単に人を信用しない。｣
｢でもあなたなら大丈夫って私の勘が言ってるの。｣
｢私はそんなあなたを絶対に裏切らない。｣
｢…ｯ！｣
なんだか心が軽くなった。
同時に涙腺も緩くなって1滴の涙がでた。
｢アン…。アンが私のはじめての友達だよ…｣
涙が止まらない私にアンは優しく微笑みながら
｢光栄ね｣と一言だけ呟いた。
水着のレンタルをしているお店につくと
アンは楽しそうに水着を何着か手に持って
｢Aなんでも似合うのね｣
と言いながら、一緒に選んだ。
最終的に選んだ水着は、
黒いオフショルブラウス風のトップをした水着。
下は穿いていたデニムのショートパンツのまま。
げぇむ会場に行く時用に
上から羽織れるレースのガウンも選んだ。
はじめて…はじめて、
友達と一緒に服を選んだり、
｢似合ってる？｣ ｢うん似合ってる｣
ってやり取りしたりするのも、
こんなにも楽しくて嬉しいなんて…
｢選んでくれてありがとうアン…｣
アンは微笑むだけで私を部屋へ案内した。
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シオリ - ニラギのは少ないのでとても嬉しいので早く続きが見たいです。 (4月27日 21時) (
レス) id: 653f2e7127 (このIDを非表示/違反報告)
おり - とても面白いので続き早く見たいです (3月7日 11時) (レス) id: 5b39725ede (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きゃんちょめ | 作成日時：2024年2月5日 2時
