また会おう ページ40
…♣
｢日付が変わると､ビザ切れの人は死んじゃうの…｣
私はおじさんを見ながら呟く。
そういえば､私もこの世界に来てから
ビザ切れで死ぬ人を見たのは今日が初めてだ…
私の言葉にアリスくんたちは、少しだけ焦る。
｢俺たちのビザもあと3日で…｣
そう話す彼らにシブキさんが
｢それが嫌なら…げぇむに参加し続けるしかない。｣
と落ち着いた口調で話した。
彼等は、ただ空を見上げながら遠くで聞こえる
レーザーの音を聴いていた。
｢…あ。 じゃあ、私そろそろ行くね？｣
げぇむが終わるまで、クズリューが車で待ってくれているのを
思い出して私は4人にそう言って歩きだそうとした。
｢おいちょっと待てよ｣
カルベくんに声をかけられ振り向く。
｢1人でどこ行くつもりだよ。｣と少し睨みながら聞かれる。
ビーチに帰る、とは言いたくても
クズリューにはビーチのことを教えるなと言われているし
なんて言おうか困っていたら、
｢Aちゃん、この前のピアスくんとまだ一緒にいるの？｣
横からシブキさんが話しかけてくる。
｢…え？！｣
思ってもいなかった質問に、つい驚く。
私の反応に男子3人は不思議そうな顔をしている中、
シブキさんは少しニヤニヤしながら言った。
｢それだったら早く言ってよ！早く彼の所へ帰らないと。ね？
…また会いましょAちゃん。｣
そう言って抱きしめてくるシブキさん。
今日のシブキさんは、お姉ちゃんみたいだな…
そう思ったら少しだけ寂しくなる。
｢シブキさん…また会えてよかった。また絶対に会お！｣
私も抱きしめ返して微笑みながら言った。
うん。と呟いたシブキさんの声を聞いて、体を離す。
｢アリスくん、カルベくん、チョータくん、ごめんね？
色々教えてあげたいんだけど… 今は時間なくて…
またいつか会お？ 絶対元の世界に帰れるから。｣
じゃあ、またね！そう言って私は手を振って歩きだした。
3人は納得していないような顔をしていたけど、
きっと彼等なら大丈夫。今のシブキさんも頼りになる。
そう思いながら私はクズリューが待機している車へ向かった。
私の姿が見えたのか、エンジンがかかった車。
すぐに後部座席へ乗り込んだ。
｢遅かったな。｣
そう言って私がシートベルトをしたのを確認して
車を発進させるクズリュー。
｢げぇむ、♣の3だった。
運任せのげぇむかと思ったけどちゃんと協力戦でさ、
今日来たばかりの3人のおかげで生き残れたの。
1人は犠牲になっちゃったけど…｣
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シオリ - ニラギのは少ないのでとても嬉しいので早く続きが見たいです。 (4月27日 21時) (
レス) id: 653f2e7127 (このIDを非表示/違反報告)
おり - とても面白いので続き早く見たいです (3月7日 11時) (レス) id: 5b39725ede (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きゃんちょめ | 作成日時：2024年2月5日 2時
