導ける！ ページ37
…♣
｢あ…｣
殴られて倒れたアリスくんが、
何か思い出したように声を発した。
『30秒』
立ち上がるアリスくんを私たちはただ見つめる。
歩き出した彼が真ん中へ来て何かを言った。
｢…答えは死ぬだ。｣
｢え、なんで分かるの？｣
アリスくんに問いかけたタイミングで
『10秒』と無機質な声が響く。
｢俺が開ける｣
そう言ったアリスくんはドアの前へ行き、開ける。
｢正解でいいよな？！｣とアリスくんが叫ぶ。
『4、3、2…』
迫る制限時間に私たち4人は急いで正解の部屋へ走った。
『この部屋の制限時間、1分30秒』
｢ちょ…アリスくん！どうゆうことなの？教えて！｣
少しパニックになりながらアリスくんに問いかける。
｢そうだぞ…おい、アリス。次もどっちか分かんのか？｣
私に続いてカルベくんも彼に聞く。
｢BM523はうちにもあって、全長が4メーター94。
このビルの前にも止まってた…｣
アリスくんは凄いスピードでこのビルの全長や
部屋の大きさを計算した。エレベーターの位置、
ビルや部屋が正方形など、私には気付けなかったことを
アリスくんは全て記憶していて計算している。
『1分』
｢何か書くもの！｣
そう言われてチョータくんとシブキさんは
紙とボールペンをアリスくんに渡した。
私たちはアリスくんと同じように床に座り込んで、
紙に書きながら説明している話を聞く。
｢パズルゲームみたい…｣
つい心の声が漏れたのかカルベくんが私に向かって
｢アリスの得意分野だ…！｣と言った。
｢俺たちはこの部屋からスタートした。｣
今も推理を進めているアリスくんの話を聞く。
『20秒』
｢やっぱり間違いない…
正解は”死ぬ”。”生きる”は罠だ｣
そう言って立ち上がるアリスくんに私達も立ち上がる。
『4、3、2…』
聞こえるカウントダウンに焦りながらみんなで
”死”のドアを開け部屋へ入った。
『この部屋の制限時間、1分20秒』
｢ｯはぁはぁ…すごいよアリスくん！｣
私はアリスくんを見て言う。アリスくんも微笑んで頷く。
｢これは運任せのゲームじゃねえ。
みんなでクリアするんだ。｣
そう言ったアリスくんに、このげぇむが
♣の3だったことを思い出す。
そっか…みんなで協力して正解を導くんだ…
そうすれば今みたいにクリアする。
いつの間にかハートのげぇむかと思った…
｢この図の通りに行けば次も”死ぬ”だ。｣
そう言ったアリスくんに、私たちは覚悟を決めて
ドアの前へ行く。
｢いくぞ…｣
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シオリ - ニラギのは少ないのでとても嬉しいので早く続きが見たいです。 (4月27日 21時) (
レス) id: 653f2e7127 (このIDを非表示/違反報告)
おり - とても面白いので続き早く見たいです (3月7日 11時) (レス) id: 5b39725ede (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きゃんちょめ | 作成日時：2024年2月5日 2時
