たくさんの気持ちを君に。

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「ま、まあでもさ、好きな子が幸せになったならいいじゃない。………ね、千賀！」



宮田がたどたどしく千賀に振ったら、



「で、ずっと付き合ってたの？」



すっかり興味が湧いたみたいで
話を掘り返すし。



「……………いや、一度別れて

今年また会う機会があって。……それで。」



「それってなんか運命的じゃない？」



さっきまで、ニカ寄りだったのに
すっかり乗り気になってるし。




となりでニカは

“もう、なんか笑えるわ。”って笑ってるし。





「じゃーニカは納得して、Aちゃん？と

裕太の幸せを願うって事でいい？」




よく分かんない状況をわったーが整理。



「いや俺はぜぇったい！許さない！
根掘り葉掘り聞いちゃうから！」



「よかったな、タマ」



「…うん。」



「いや許してないからねっ。

結婚式呼んでもらっても絶対出ない。

もう1回言うけど結婚式……………



「よかったな、タマ。
ニカ結婚式絶対出るって。」



「……んは、うん。来てね。」




「……しょうがないから出てやるっ」



本当にニカいいやつ。
笑顔で笑いに変えてくれて、



「ご祝儀いっぱい包んでな。笑」


「…………それは千賀に頼んで。」


「おっ、いくら包んじゃおうかなー♪」



まわりのみんなもそれをうまく拾って。
やっぱり仲間っていいなー。って。




「で？結局どんなプロポーズにしたの？」



宮田がニヤニヤ聞いてくる。



「それ、すっごく気になんだけど。

うちの奥さんまで巻き込んだらしいじゃん。」




………らしいじゃん、って知ってるくせに。
今日は悪ノリなガヤだな。





「えー、……シンプルに言ったよ？」



「シンプルとは！？」


身を乗り出すニカに、


「ドキドキする！」


「なんで千賀がドキドキしてるの？笑」


なんかやっぱり女子っぽいなって笑ってる宮田




「すげー一気に高校に戻ったみたい」


「懐かしいよな、このノリ」


それを涼しそうに楽しんでるガヤとわったー。




「結婚してください。って。」





…………………………。






「「「ウェ─────イ！」」」



「……っ、いてっ、ちょっ」





ほら、だからいやだったんだよ

肩とか背中バシバシされるし、

店の中響いてるし。





「俺と結婚しろ！じゃなかったんだね〜」



宮田のバカ、当たり前じゃん。




「緊張した？笑」






「すげー緊張した。箱、震えたし。」






ほんと、人生初緊張だった。

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