もう一度、恋をしよう。3

15 ページ15

ちらちらと視線を送ってみたけど、

全然交わらない視線。






どうしたのかな、

わたしなにかしたのかな、

それとも、なにかあった？






マイとコウ先輩の計画立ててる声に

なんとか頷くけど、

心の中ではずっと裕太先輩に話しかけてる。







先輩との距離が、遠い。









「あ、俺ちょっと先生に
卒論の相談行ってくるわ。」









目も合わせようとしない先輩が
ガタ、って席をたった。






裕太、こっち見て？





いつもと違う先輩に戸惑って

声かけられなくて

精一杯裕太先輩に視線送る









思いが通じたのか、

少し伏し目がちな先輩と目があった





「じゃあ、またあとでね」






そう言って、行っちゃった先輩。





「じゃあ、決まりな！

な、Aちゃん！

あとでたまちゃんに言っといて！」





「あ、はい、伝えますね！……。」





そう返事して、授業へと戻った。









「……なんか変なんだよねー……」


「なんのこと？」


「裕太、いつもと違う。」



「そう？ふわふわ〜って変わらないじゃん」





違和感を感じてるのは、私だけで。




マイと横並びに受けてる講義もうわのそら。








あとでね、って事は

教室に行ってもいいんだよね……？









ブブッ、





あ、先輩だ……









〉教室来るとき、なんかおやつ買ってきてー









さっきの表情とはまるで違う文面に

少しほっとして、疲れてるのかななんて

甘さ控えめのチョコレート買って

先輩の待つ教室へと向かった。









コンコン、









「はーい、」








中から聞こえたいつもの調子の声に
ほっとしながら扉開けた。







「おじゃましまーす……」






バタン、って扉閉めて

いつもの定位置の先輩の隣に座った。







ただ、なんだか緊張して

会話が思いつかない。









「あ、おかし買ってきましたよ！」



「お、ありがとー。」







ガサガサ袋探して

チョコレート、ガム、じゃがりこ…

机の上にどんどん並べてく私








「どれがいいですか？」









「昨日バイトだったんだっけ」




全く違う返答が帰ってきた。




「あ、そうです……」




「連絡なかったから、ちょっと心配した。

……なにかあったの？大丈夫だった？」





啓太くんに、先輩の話聞いてもらってたなんて

話したら絶対どうゆう内容？って

なっちゃうよね？

16→←14

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す