もう一度、恋をしよう。

24 ページ24

「あ、ちょっと酔っちゃって……っ、//」


「…………泣いた？」




顔覗き込むように私を見た先輩

一気に酔いが覚めた





「いやっ、これはそのっ、

酔っ払うと泣きたくなるっていうかっ！」







両手で顔隠して

とっさについた下手なウソ。






「……コウ、嫌だったんじゃないの？
大丈夫だった？」



思わぬ言葉に思わず先輩を見上げた




「……あまり乗り気じゃなさそうだったから、気になって。…今日はもう帰る？」




ーー気になって。




その言葉にまた泣きそうになる、


全く私のことなんて気にも止めてない、って


思ってたから。




「…っ、そんな事ないです…初めてこうゆうとこに来たから、慣れなくて。……今日はもう帰ります。」



ここで泣いちゃったら、めんどくさいって
思われちゃうから涙こらえた




「そっか…きをつけてね、」



「……じゃあ、失礼しま、った！」





ペコ、ってお辞儀して駅に向かおうとした時
靴擦れのとこが当たって情けない声がでた




「えっ、どうしたの？」


急におっきい声出した私にびっくりしてる






「……った、すみません、大丈夫です、
靴擦れしちゃっただけなので」






はぁ、かっこわる私……








持ってたバッグから絆創膏取り出す




「大丈夫？自分でできるの？」




つかまっていいよって

目の前に差し出された手





あー、もう最高にめんどくさいよね、私…





でも、嬉しくて





「すみません……」




先輩の手を支えにして

ヒール脱いで片足曲げた






「おっとっとっ……！」



「全然大丈夫じゃねーじゃん！笑」





お酒入ってて、バランス感覚が鈍ってる上
先輩の手を借りるという状況に
足がおぼつかない

25→←23

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す