君の1番になりたい。7

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「あれ、雨だ……」


ぽつっと降り出した雨。



「今日雨だって言ってたもんね。」

「もっと降るかもね。」







本降りになる前に早めに解散する事になった。




さっきの鳥居のとこまで戻ってきた。



「じゃあ、また明日から学校でね。」
「二学期もよろしくーって事で！」


夢と宮っち帰ってった。



「じゃーね、ガヤとA。また遊ぼ。
…あ、浴衣かわいかったよ。」


そう言って帰って行った裕太。



「…あいつ何か、グイグイ来るな。」


「…なんか変わったよね？笑」





帰ろっかってポツポツ雨の中
少し急ぎ気味で歩く。









だんだん強くなってく雨音。



ゴロゴロ……




ひとまずバス停の屋根のとこに
逃げ込んだ。





「うわーすごい雨…」

浴衣も濡れちゃったし……

髪の毛もぺったんこ……





「雷すげーな。」



太輔も服と髪の毛濡れちゃってる。




「太輔、風邪引いちゃうよ。」



ハンカチ取り出して
少し背伸びして太輔の濡れてるとこ
拭いた。





髪の毛濡れてるのも
かっこいいな、なんて



………。



「なに。」






「っ、いや、太輔晴れ男って言ってたのになーって！」





「…笑。Aだって晴れ女だって言ってたじゃん。笑」



……良かった！読まれてなかった……！←




「んー。おかしいなー。お母さんが「Aが楽しみにしてる時って絶対に晴れるから大丈夫よ！」って言ってたのになぁ…っくしゅん！」




「俺はいいから。先にA拭けよ。」


持ってたハンカチ取られて
濡れてるおでこのとこ、そっと拭いてくれた。


「大丈夫っ、バカは風邪ひかないからー」


「めっちゃ冷えてんじゃん。身体冷たい。」



太輔が持ってるハンカチ貰おうとしたら
手首掴まれた私。


片方の手でほっぺのとこ触れられて
ドキドキする。



「大丈夫だよ……？」



と言ってもまだザーザー降りの雨。



家にたどり着くのはまだ遠い。



どんよりとした空眺めてると、


「行くか。」

って呟いた太輔。



「え、でもまだーー

「俺の家近いから。俺の家行こ。」









そう言ってぎゅっと繋がれた手。









「ちょっと急ぐぞ。」


「えっ、ちょっと太輔っ」



って雨の中そっと手を引っ張ってくれて
迷う間もなく太輔に着いて行くしかなかった。

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