♯23 ページ24
TRIGGERのライブ帰りの客たちとおおいに盛り上がり…時には、歓声が上がったりもした…数分間。
『…。』
はじめて、社長が集めたメンバーが揃い、完璧な形で求められていたハーモニーが響いた。
その感動を、今…全員が沈黙の中で噛み締めている。
言葉にならないその思いが、爆発して…今にも叫び出しそうになるのを、必死にグッと抑え込みながら。
「やっべー…今、スッゲー気持ちいい！」
しかし…人間の爆発寸前の感情とは、本来…抑え込めるものではない。
故に、三月の感情が爆発した。
「おう！なんか、いつもよりグワッ〜ってなった！」
それに感化され、環も爆発する。
そうなって仕舞えば、もうその爆発は止まらない。
「7人で歌っていた時も最高だったけど、さっきのも最高だった。海くんの声は本当に綺麗だったよ…！」
「YES！ウミの歌声、優しくワタシたちの歌声、包んでました！フィーリングバッチリです！」
「想像してた以上にいかしてたよな。」
「はい。今夜、いきなり合わせてみただけのパフォーマンスとは思えないクオリティでした。レッスンをしてからであれば、今以上の出力になるのは間違いでしょう。」
それに続いて次々に先ほどのステージの感想を語らいはじめた。
小さな子供が親から新しいオモチャを貰った時のように、はしゃいだ声で。
しかし…
『……。』
そんな中にあっても、海は黙り込んだまま…その場をピクリとも動かない。
凍りついてしまったかのように。
「海にぃ、どうかしたの？具合悪い？」
流石に、いつまでもそんな様子でいる海が心配になったのだろう。
陸が海にそう呼び掛けると、他のIDOLiSH7の面々も談笑していたことも忘れ…海の方へと視線を向ける。
そして…全員が驚いた。
「海にぃが…泣いてる。」
海が、その青い瞳から静かに涙を流していたのである。
理由は勿論、黙り込んでいるためにわからない。
わかることといえば、そんな表情の海を陸が今まで見たことがなかったということと…
「(…やっと、君の時が動き始めたんだね。海くん…。)」
泣いているけれど、海が今…心底幸せそうであるということだけだろう。
だからこそ…今、陸はまた…手を差し伸べる。
「海にぃ、もう一回…言うね。」
海と一緒に…
「俺と、俺たちと一緒に歌って、海にぃ。」
「さっき…俺と同じ気持ちでいてくれた海にぃと俺は歌いたい！」
歌っていきたいとそう願うから。
そして…
『…陸。』
『…お前と、お前たちと…歌わせてくれ…IDOLiSH7。』
海はその手を取った。
海もまた…同じ気持ちだったのだ。
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月(プロフ) - キャベツの芽さん» はじめまして！コメントありがとうございます！尊くんもちゃんと受け入れられていて、大好きだと言ってもらえる程だと知れて安心しました！本当にありがとうございました！ (2019年5月24日 17時) (
レス) id: f01d23ed14 (このIDを非表示/違反報告)
キャベツの芽(プロフ) - 初めまして|´-`)ﾁﾗｯ海くんも尊くんも大好きです！！これからも楽しみにしております！！ (2019年5月24日 14時) (レス) id: 270caf8b44 (このIDを非表示/違反報告)
月(プロフ) - Suiさん» コメントありがとうございます！これからも海くんのことを温かい目で見守ってくださればと思います。 (2019年3月26日 23時) (レス) id: f01d23ed14 (このIDを非表示/違反報告)
Sui - 続きがすっごい気になります!更新頑張って下さい！ (2019年3月26日 21時) (レス) id: 8fe2495ae6 (このIDを非表示/違反報告)
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