♯18 ページ19
天が倒れ、不安げな顔をしている海。
「少しは、落ち着いた？」
『…あぁ。』
「そう…良かった。これ、海くんが好きなダージリンだよ。これでも飲んでリラックスしていて？お兄さんは、きっと大丈夫だから。」
そんな海に、尊はアイスティーにして水筒で持ってきていた紅茶差し出す。
『…すまない、尊。』
それを受け取り、海は心底安心したように微笑み…ゆっくりと飲みはじめる。
「良いんだよ、僕にくらい甘えたって。君は僕にくらいしか甘えたくても甘えられないんだから。」
そのリラックスした様子を見届け、優しい言葉を送ると…今度は大和たちに任せた天の様子を横目で確認した。
「大丈夫ですか？」
「はい、すみません。」
顔色は悪いままで、まだ辛そうではあるものの…意識もあり、受け答えもはっきりしている。
今すぐ救急車を呼ぶべきという程の病状でないことに安心しながら…そのまま様子見を続けた。
「なぁアンタ、今日のライブに出るんだろ？」
「ワタシたちこれから見に行くとこだったです！」
倒れた天のことを心配しているらしい。
ナギや環が心配そうに声をかけると…
「…やっぱり、情報は伏せられたままか。」
「ファンの方にご迷惑をおかけして、本当に申し訳ありません。」
ライブに間に合うのか、と…最悪の体調で出る気満々といった様子の心配をしながら、愛想良く心配を掛けまいと微笑みながら謝罪し…立ち去ろうとする。
「ボクは大丈夫…っ」
体調は相変わらず最悪であるため、フラつき…立ち去ることは叶わなかったけれど。
��九条 天��。
尊にとっては、親友の兄というあまり近しいとは言えない関係であったものの…
尊は彼を良く知っていた。
何と言ったって、天は尊の一番大切な人物にとっての一番大切な人物。
嫌でも気になったし、海からもその話を聞いてきている。
だからこそ、思った。
聞いていた通り、思っていた通りの人物だと。
そして…そんな尊だからこそ、ここから先の展開も何となく読めていた。
「ファンじゃない。俺たちもアイドルで。」
「アイドル？」
「今日見に来たのは…えっと…何だっけ？」
「あぁ！あれだ。単なる刺激。」
「ふーん。」
完璧を求める完璧主義者である為…プロ意識も高く、ライブに穴を開けるなんて考えてもおらず…
「ねぇ、君。」
目の前にいる人物がファンなどではなく、同業者であるとわかったその瞬間から…利用できると感じれば即刻利用することも。
「お礼は何でもする。ボクを背負って、会場まで走って。」
何としでもライブ会場に向かおうとするであろうことも。
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月(プロフ) - キャベツの芽さん» はじめまして！コメントありがとうございます！尊くんもちゃんと受け入れられていて、大好きだと言ってもらえる程だと知れて安心しました！本当にありがとうございました！ (2019年5月24日 17時) (
レス) id: f01d23ed14 (このIDを非表示/違反報告)
キャベツの芽(プロフ) - 初めまして|´-`)ﾁﾗｯ海くんも尊くんも大好きです！！これからも楽しみにしております！！ (2019年5月24日 14時) (レス) id: 270caf8b44 (このIDを非表示/違反報告)
月(プロフ) - Suiさん» コメントありがとうございます！これからも海くんのことを温かい目で見守ってくださればと思います。 (2019年3月26日 23時) (レス) id: f01d23ed14 (このIDを非表示/違反報告)
Sui - 続きがすっごい気になります!更新頑張って下さい！ (2019年3月26日 21時) (レス) id: 8fe2495ae6 (このIDを非表示/違反報告)
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