♯14 ページ15
ビルの大型スクリーンから大音量で流れてくる、CMや音楽…
四方八方から聞こえてくる、行き交う人々の雑踏。
道路を走る車のクラクションや、バイクのエンジン音。
『…っ…！っ…。』
様々な種類の音が複雑に混じり合い…ノイズとなって耳に入り…
海の神経をすり減らし、苦しめる。
海は、幼い頃から…人混みなどの騒がしいところが得意ではなかった。
家がもともとショークラブなどを経営していた影響か、海は物心ついた頃から音楽に触れており…ピアノなどは習っていなかったにもかかわらず、弾くことができていた。
その影響からか、海は耳が良い。
それ故に、周りの人間からすれば大して気にもならない音も不快なものだと感じてしまうのだろう。
その聴き取ってしまった音を原因に、必ず海は体調を崩していた。
勿論…その症状が今回はなかった、などという奇跡が起こるわけもなく…
TRIGGERのライブが行われる会場がある街で、今…体調を崩しているのである。
『…っつ…。』
今日は軽い頭痛で済んでいるだけマシではあるが。
しかし…辛いことに変わりはない。
このような症状に見舞われ、苦しんでいる時…何時も冷静に対処し、自分の苦しみを和らげてくれる尊の有り難みを今更ながら感じつつ…
不快な音の波から逃げるように、自分の不調を少しでも回復させ…TRIGGERのライブ会場で顔を合わせるであろう尊に心配させないように…足早に静かになれる場所へと向かった。
その頃。
「(まさか、あの海くんが僕を置いて一人で行ってしまうなんて。まぁ…僕に連れられずとも外に出るようになったということなら、喜ばしい話ではあるけれど…なんだか複雑だし、心配だ。)』
『久しぶりの都心で音酔いしなければ良いけれど…(まぁ、海くんの音酔いの症状が軽いうちに見つけ出せばいいって話だけれどもね。)」
尊もまた、アパートを出…ラビットチャットで先に行く、と連絡を入れたきり一切連絡をしてこない海を心配し…探していた。
高校時代からの付き合い、ということもあり…海の聴覚事情なんかもしっかり把握しているらしい。
実際に体調を崩してしまった時の為に、と色々用意したものが入ったバッグの中身を確認しながら…注意深く辺りを見回している。
そんな時だった。
「…っと、失礼。」
人とぶつかり…
「こっちこそ、すみませ…って…お前、あの時…リクの兄貴と一緒にいた奴！」
IDOLiSH7のメンバーのうちの数人に遭遇したのは。
この後…尊が日本の命運がかかった大事件に巻き込まれるのは言うまでもない。
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月(プロフ) - キャベツの芽さん» はじめまして！コメントありがとうございます！尊くんもちゃんと受け入れられていて、大好きだと言ってもらえる程だと知れて安心しました！本当にありがとうございました！ (2019年5月24日 17時) (
レス) id: f01d23ed14 (このIDを非表示/違反報告)
キャベツの芽(プロフ) - 初めまして|´-`)ﾁﾗｯ海くんも尊くんも大好きです！！これからも楽しみにしております！！ (2019年5月24日 14時) (レス) id: 270caf8b44 (このIDを非表示/違反報告)
月(プロフ) - Suiさん» コメントありがとうございます！これからも海くんのことを温かい目で見守ってくださればと思います。 (2019年3月26日 23時) (レス) id: f01d23ed14 (このIDを非表示/違反報告)
Sui - 続きがすっごい気になります!更新頑張って下さい！ (2019年3月26日 21時) (レス) id: 8fe2495ae6 (このIDを非表示/違反報告)
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