375 何を失っても ページ25
ｰTAEMINｰ
不安で不安でたまらなかった。
今すぐアヤに会いたくて、
今すぐアヤを抱き締めたくて。
なのに、彼女はいない。
その時、僕のスマホが着信を知らせる。
「非通知…まさかっ…！」
慌てて出てみると、
「よぼせよ…っ、」
"…て、み…く、"
「アヤっ…？」
外だろう。雨が降っている音がする。
「今、どこ…？」
"ご…めっ、さ、い…"
「アヤっ、」
途切れ途切れな言葉を何とか理解する。
「声が、出ないんだよね…っ？」
"…っ、う、んっ…"
居場所を彼女が僕に伝えることも困難だ。
かといって闇雲に探す訳にもいかない。
どうしようかと必死に頭を回転させる。
何か、何か彼女を助ける方法があるはず。
"てみっ…く、"
「アヤ、喋らないでっ…」
これ以上、傷を負わないで。
"おっ…ぱ…"
"たす…けっ…てっ、"
「っ…！！」
その言葉と共に切れた電話。
鳴り響く無機質な機械音が僕を恐怖に突き落とす。
「アヤっ…、アヤっ…！！」
どんなに叫んでも、もう、君には届かない。
「探しに行かないと…っ」
ｼﾞﾝｷﾞ「スマン先生に連絡してスタッフ総動員で探してもらおう。」
「僕もっ…」
ｷﾎﾞﾑ「ダメだよ。」
「何で…？」
ｼﾞｮﾝ「お前は、最優秀男性ソロ歌手賞にノミネートされてる。
仮に受賞者がお前だったら、あの場にいないと大変なことになる。」
「でもっ、」
僕にとっての優先順位は何があっても絶対に変わることはなくて。
常にアヤが1番。
そのためなら、
「アヤを助けれるなら何を失ってもいい。」
ヒョン達を見て言う。
けど、
ｼﾞﾝｷﾞ「アヤは、それで喜ぶ？」
「っ、」
いつだって僕の夢を応援してくれるアヤ。
──いつか一緒にソロ歌手賞取ろうね。
──はい、約束です。
言葉を発することができなかった。
沈黙が訪れたその時、僕のスマホが再び着信を知らせた。
「よぼせよ…？アヤ…？」
君がいないと僕は、こんなにも弱いんだ。
"どうも、こんにちは。"
「っっ、誰…ですか。」
アヤ、
離れていかないで。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 247人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「K-POP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ミッキー - あやテテさん» お疲れさまでした！これからも頑張ってください！ (2019年5月18日 1時) (携帯から) (
レス) id: cea7e59c44 (このIDを非表示/違反報告)
あやテテ(プロフ) - ミッキーさん» ありがとうございました！終わりましたー！引き続きよろしくお願いします！！ (2019年5月17日 17時) (レス) id: 62409e4653 (このIDを非表示/違反報告)
あやテテ(プロフ) - なおてぃんさん» ありがとうございました何とか終わりましたー！更新頑張ります！！ (2019年5月17日 17時) (レス) id: 62409e4653 (このIDを非表示/違反報告)
ミッキー - テスト頑張ってください！！！！ (2019年5月8日 0時) (携帯から) (レス) id: cea7e59c44 (このIDを非表示/違反報告)
なおてぃん(プロフ) - テスト頑張ってくださいね〜！！！！！ (2019年5月6日 4時) (レス) id: 78097fd4eb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あやテテ
| 作成日時：2019年3月28日 23時
