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ｰテヒョンｰ
それからはあっという間だった。
ｿｸｼﾞﾝ「テヒョン、今すぐ来て。」
ついに週刊誌が出てしまった。
ｿｸｼﾞﾝ「どういうつもりかな。」
社長が穏やかな空気を纏って俺に聞いてくる。
でも、その目が笑っていないことは分かった。
ｿｸｼﾞﾝ「こんなことする暇あったんだね。
別にお前がどこの誰と何をしようが俺にも事務所にも全く関係ないけど。
ふざけるな。」
冷たく放たれた言葉に、息を呑む。
ﾅﾑｼﾞｭﾝ「社長、テヒョンにも話を聞きましょう。」
ｿｸｼﾞﾝ「聞くよ。けど、まず言わせて。例えどんな理由があろうともお前は今Giftに泥を塗りかけてることを忘れないで欲しい。
Giftってすっごいグループなの。知ってるだろうけど、もっと理解して。
ここで働くものは皆、例えサブであろうとなんだろうとGiftのイメージを少しずつ背負ってるの。
自分なんかただのJINGAの社員の1人だ、みたいに思わないで。
責任ある行動をして。」
この人が怒るのも無理はない。
分かっててやった。
ｿｸｼﾞﾝ「お説教はここまでね。詳しく教えて。」
「…、付き合ってます。」
ｿｸｼﾞﾝ「…ふーん。」
本当のことを言えば、何かしら対処をしてくれるのかもしれない。
でも、どうしても言えなかった。
だって、ナナさんが真実を知ってしまったら、全部水の泡だから。
ただ、ナナさんにはこういう形で知って欲しくないだけなんだ。
自分で見極めて欲しい。
他の誰かが二人の仲に入る必要なんてないのだから。
ｿｸｼﾞﾝ「どんなに尋問しても言わないつもりだね。」
「…言ってる意味がわかりません。」
きっとこの社長は俺の言ったことが事実ではないことを既に見抜いていて。
でも、今はまだ問い出さない。
ｿｸｼﾞﾝ「言いたくなったら言って。
でも、これ以上問題を起こさないで。」
しっかり釘を刺されて部屋を後にした。
もうきっと俺が何かすることなんてないだろうけど、でもナナさんのことが気がかりだ。
傷つかないわけない。
でも、俺には何も出来ない。
ドユルさんがナナさんと別れるという選択肢を提示できるほどには誠実であればいいと思う。
浮気男に誠実もクソもないけれど。
そんなことを考えながら事務室に向かっていると。
今会いたくない人達と鉢合わせた。
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作者名：あやテテ
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ayatae00/
作成日時：2021年3月29日 11時
