*鈍感なお姫様とイタズラな王子様*

4、どういう関係？ ページ4

先生は困ったような顔をした。

やがて、諦めたように息をついた。

先「分かったわ。此方さん、変わってくれる？」

此「はい、分かりました。」
　
佐「ありがとうございます。」

此方さんというのは、翼の隣の席の子。

席が変わって、佐々木さんが翼の席に座る。

ずるいなぁ。

そうやって、席変わってもらえるなんて。

佐「翼、よろしくね。」

翼「よろしく。」

それから、ホームルームが始まるけど、聞いていなかった。

考えていたのは、翼と佐々木さんのこと。

ずっと考えていたら、休み時間になっていて

理「ねぇ、佐々木さんと翼君ってどういう関係なの？」

聞きたかったことを理沙が聞いてくれた。

佐「幼馴染みなの。でも、いずれ恋人になるかもしれないけど。ね？翼。」

翼「うん、幼馴染みなのは本当。」

幼馴染みなんだ。

その答えに少しほっとした。

佐「つれないんだから。ねぇ、翼。私、この学校のことよく分からないの。放課後、学校案内してくれないかしら？」

佐々木さんは甘えた声で言った。

佐々木さんは、翼のことが好きなんだな。

私なんて勝ち目ないよ。

翼「そうしたいけど、俺放課後部活があるから。だから、ごめん。他の人に案内してもらって。」

佐「えー。」

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