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『やった。楽しみにしてるわね。じゃあ予約してたジミン君お願い。』
BH「はーい。すぐに連れて行きます。ちょっとだけ待っててね〜。」
中年の女性が通り過ぎて行く。ブランド物を身に着けるその女性はきっと、とてもお金持ちなんだと思う。そして嫌でも気づく。きっとここは、こういう階層の人たちの遊び場なのだと。
BH「ジン、ジミンの予約状況確認して回せ。あの人優先な。」
SJ「了解。あ、21時からセフンのエース客来るよ。」
BH「おっけ。セフンに声かけるようにチャニョルに言って準備しといて。」
SJ「分かった。」
受付にいたジンと呼ばれた男性がさっきの女性のもとへ向かう様子をボケっと眺めていると、ベッキョンさんがごめんねとこちらを向いた。
BH「ほかのお客様の対応してごめんね。寒いから気を付けて帰ってね。」
「あ、はい。ありがとうございました。」
ぺこりと頭を下げてお店を出ると、沢山のタクシーや高級車から女性たちが下りてくる。
どの人も煌びやかな服装で、ブランドもののバッグを手に。
この中に、これからテヒョンさんが相手をする女性もいるのかな。
……敵うわけ、ないじゃん…。
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次の日も、そのまた次の日も…時間の許す日は毎日Magic Shopへ行った。
でも、その日もやっぱり一緒で。テヒョンさんを指名するどころか、姿を見かけることさえできなくて。お店にはいないんじゃないかとすら思ってしまう。
BH「あ…ごめん、今日もVは…。」
「…分かりました。また来ます。」
もはや店内に入ることすらできなかった。
入り口でベッキョンさんの表情を見ればすぐに分かる。申し訳なさそうに、困ったように彼が笑うから。あぁ、今日も予約でいっぱいなのだと。
数分前に開けたお店の扉をもう一度開けようとしたそのとき、待って、とベッキョンさんに呼び止められた。
「なんでしょうか…?」
BH「んー…本当はこういうのダメなんだけど…。」
「…?」
BH「ちょっと待ってね、」
そう言うと、ベッキョンさんはカウンターでパソコンを操作し始めた。
BH「明日……は同伴かぁ、んー…あ。
明後日の開店後すぐだったら会えると思う。」
「えっ。」
BH「ちょっとあまりにもタイミング悪すぎるから今回だけ調整してあげる。」
「明後日…。」
BH「ん、待ってるね。」
じゃあ気を付けって見送ってもらって。
その日は嬉しいような恥ずかしいような、そんな気持ちで家に帰った。
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あやテテ(プロフ) - PEKOさん» こちらこそです!嬉しいです〜!楽しんで頂けますように…。コメントありがとうございました😊 (9月27日 22時) (レス) id: 04319824fe (このIDを非表示/違反報告)
PEKO(プロフ) - あやテテさん、Twitter承認ありがとうございました🙏ゆっくり作品読ませて頂きます☺ (9月25日 20時) (レス) id: a1a5155f7e (このIDを非表示/違反報告)
あやテテ(プロフ) - 名無し45051号さん» 初めまして!中々お話進まず申し訳ないですが、そう言って貰えて大変嬉しいです!今後ともよろしくお願いします。コメントありがとうございました!! (9月15日 22時) (レス) id: 04319824fe (このIDを非表示/違反報告)
名無し45051号(プロフ) - 初めまして初見の者です!このお話めちゃ好きです気長な更新まってます! (9月15日 2時) (レス) @page42 id: c85ed3ec08 (このIDを非表示/違反報告)
あやテテ(プロフ) - murasakiさん» 中々更新できずにごめんなさい!またゆっくりと頑張っていきます。よろしくお願いします!コメントありがとうございました。 (2022年12月27日 23時) (レス) id: df40273254 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あやテテ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/ayatae00/
作成日時:2022年9月24日 22時