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A_side
こんこん。
天月さんのドアをノックして、声を掛ける。
『天月さーん、もうお昼ですよ、そろそろ起きないと…』
しーん…
ま、まだぐっすり?
ど、どうしよう。
一応luzさんには
おきんかったら入ってええよ〜
と言われているので、恐る恐る部屋に入る。
『天月さん、起きてください。』
天月さんの居る方へ行き、体をゆする。
け、結構何しても起きないタイプ?
すると、もぞもぞと布団が動き出した。
天「ん〜…あと5分…だめ…?」
布団の隙間からこちらを覗いて、天月さんは言った。
い、いや、そんなきらきらした目で見られても…
『…っ、だめ、ですよ。起きないと96ちゃんとluzさんに怒られちゃいます。
それに、あるふぁきゅんさんといかさん帰ってきたらしいですよ』
天「…いま、なんじ?」
唐突に聞いてきたので、少々戸惑いながらも、時計を見て時間を確認する。
『12:10です。』
天「そっか、12時……っはぁ!?」
がばっと、すごい勢いで天月さんは起き上がる。
案の定、少し前かがみになっていた私のおでこに直撃するわけで、
ごんっ!とこれはまた凄い音がなる。
天月さんも私も、同時に悶絶していた。
『いっ、たぁ……』
天「うぅ…いった…」
おでこをおさえながら私は立ち上がる。
天月さんも、流石にこりたようで布団から抜け出した。
しかし、私の頭は、さっきの天月さんの攻撃のせいなのか
おかしくなっていたようで、ぐらっ、と体が傾く。
やば、倒れる…!
怖くて閉じていた目を、開けると、
そこには少し焦った顔の天月さん。
あれ、?なん、で、
そう言えば、ころんだ時特有の痛みもない。
天「あぶなっ、不注意すぎるよAちゃん、
そりゃ、さっきのおでこ攻撃のせいかもしれないけどさ、」
『100%それです。』
思わず即答した私に、天月さんは吹き出す。
天「www即答?wおもしろ…w」
『あの、天月さん、笑うのは勝手なんですけど、そろそろ離してください…』
そう、未だに天月さんに支えられたままなんです。
天「え?あ、ごめんごめん、
さ、下に降りよっか。」
『はい。』
階段を降りている時、天月さんは唐突に言い出す。
敬語できればやめてほしい。
と、そう言われた私は、なんとか敬語をなくすことにした。
呼び方も、さん付けは嫌だと言うので、
天月くんと呼ぶことにした。
天月さ…天月くんはリビングにはいるなり、96ちゃんに散々叱られていた。
96「もっと早く起きろつっきぃ!」
と。
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彩描(プロフ) - あさひさん» ありがとうございます!更新頑張ります!! (2017年8月13日 21時) (レス) id: 0751691f5b (このIDを非表示/違反報告)
あさひ - 凄く面白いです! 更新がんばってくださいね(^_^)/~ (2017年8月13日 10時) (レス) id: 943a80d106 (このIDを非表示/違反報告)
彩描(プロフ) - たぴおかさん» ありがとうございます…!恐縮です…! (2017年7月31日 15時) (レス) id: 0751691f5b (このIDを非表示/違反報告)
たぴおか - すごくこのお話好きです。これからも頑張ってください! (2017年7月31日 15時) (レス) id: d73681f465 (このIDを非表示/違反報告)
彩描(プロフ) - whiterabbit(ホワイトラビット)さん» そうなんですよ〜…あの二人だとまふくん二人になっちゃいますからね…wそれと、いつもコメントありがとうございます! (2017年6月9日 17時) (レス) id: 0751691f5b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:彩描 | 作成日時:2017年5月24日 20時