一番隊隊長VSクールビューティー芸能人２

第五十五話 ページ6

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私はあれから真選組と万事屋を訪れるのはやめた。

銀さんもなんだかミツバさんのことを知っているようだったし、とにかく刺激を与えたくなかった。





真選組の捜査に役立っていると思っていたこの力、まさか沖田たちをあんなに傷つけるなんて思いもしなかった。






沖田にごめんとメールを打った。
だけどその返信は私の心に深く突き刺さるものだった。


”俺への仕返しできて満足か？
当分顔みせんな”






連絡先交換して初めてのやり取りがこれ。・

本当に後悔しまくりだ。私以上に沖田は深く傷ついているはず。
亡くなったお姉さんの話を私だけが目にしているっていう事実は見えない人にとってはきついものだと思う。

ごめん、だけじゃ足りないくらいだ。


「ちょっとA！どうしたのよそんな顔して！もしかしてあなたも胃腸風邪？」



『違う違う。疲れが溜まってるだけだよ』


「まあ移動が大変だったしね・・・。今からのライブ大丈夫！？ツアー初日なんだからそんな顔してちゃダメよ？」




私たちは今江戸から数百キロ離れたドームの楽屋にいる。

衣装もメイクも発声もした。

あとは本番を迎えるだけ。


その前に楽屋で生放送の取材がある。
今回はツアー初日ってことで、取材を受けたり、それからコンサートで披露する歌一曲だけ全校放送されるらしい。




今の私の顔はショック受けた最悪のコンディションだ。




クールビューティーでもなんでもないただのブサイクだ。




パチンと顔を叩いて集中する。


こんなのを見られるなんて恥ずかしい。いつもの私でいなきゃ！






「お、気合十分ですねAさん！」

後ろから声をかけてきたレポーターとその後ろにはカメラを手にするカメラマン




取材スタートだ



「最近ではドラマの方でも大活躍していますが、柏木Aさんは歌手でもあるんですよね。
テレビの向こう側にいるファンの皆様にコメントお願いできますか？」


『はい。えっと、今回ライブに来れない方、本当に申し訳ありません。でも初日は一曲だけテレビで放送されるのでそれを見ていただけたらなと思います。
それから最終日、江戸で行われるライブは全て生放送で視聴者の皆様に送られると聞いていますので、そちらも楽しみにしていてください。

では、今からは尾張の方々とライブを楽しんで行こうと思います。応援お願いします！』

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