一番隊隊長VSクールビューティー芸能人２

第九十六話 ページ48

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包帯でぐるぐるにされた両親とお兄ちゃん。



いつもうるさい家族が今では誰一人喋らない。




涙なんて出ない。怒りがお腹のそこから湧き上がった。



電話の犯人が爆破させたんだ。あの時の爆破の音は神社だったんだ





土「お前の兄貴、気を失う前に、総悟に必死で何かを訴えようとしてた。
何か心当たりあるか」




『・・・ない』



ある。あるよ。
私のせいなんだから。


でもそれを言ったら今度犯人は何をしてくるの？万事屋を爆発させるの？


盗聴器は付いてないけど、どこで聞いてるかわからない。何も正直に言えない。



近「Aちゃん、俺から事務所に電話するから仕事を休んでここにいてくれるか？
犯人がはっきりするまで君を保護する」



『・・・結構です』


近「え？」



『仕事は通常通り行います。事務所にも一応私が報告しておきます、でも保護されるつもりは全くない』




今保護されればどうなるかわかったもんじゃない。


これは私に対する挑戦状なんだ。
私が一人で犯人を見つければ向こうが私に触れると言っていた



だから、私がなんとかしなくちゃ



沖「てめェ頭イかれたか。家族がこんなになってるのに仕事ってありえねぇだろ。
仕事休んで大人しく俺らに保護されてろ」




今の沖田は仕事の目をしている。
警察として私を守ろうとしている



だけど、腹が立った。こんな今でも私は沖田の言葉で感情が揺さぶられてしまう





『休むつもりはない』



沖「はぁ？お前今の状況がわかってんのかよ」




腹が立ってるのは自分に対して、そしてわけのわからない犯人に対して。

だけど今、怒りのぶつけ先がわからない。

私の感情は爆発した







『わかってないのはそっちでしょ！私が仕事を休めば大勢の人に迷惑がかかるし損害もでるの！』



沖「そんなのどうだっていいだろうが！」


『・・・は？どうでもいい！私と沖田のすむ世界は違うのになんでそんなこと言えるの！？』


沖「っ！」


『そうやって線引きして私を拒絶してるあんたに私の仕事の何がわかるのって聞いてんの！！
あんたはあんたで捜査してればいいじゃん！いちいち私の行動に口を出さないでよ！』



土「柏木、落ち着け！こんな状態になってんのに仕事に集中できるわけないだろ！」


『できる！私は、どんな状況でもカメラの前に立つ義務がある、歌う義務がある！
お母さんたちはこんなことで死ぬ人間じゃない。だから私は仕事は休まない！！！！』

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