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お願い ページ34

善逸も伊之助も、嘘ではないことを感じてか、少しだけ匂いも和らいだように思う。

きっと、甘露寺さんも煉獄さんと同じように、何かしらあってAさんに対する考えが変わったのだろう。


俺は静かに甘露寺さんを見つめて、今はAさんを一人にしてほしい旨を伝えた。


すると甘露寺さんは悲しい匂いをさせながらも、笑ってそのことを理解してくれた。


「それなら、炭治郎くん達にお願いがあるの。」

「お願い、ですか?」

「うん。私に、Aちゃんのことについて教えてくれないかな。本人から聞くのが1番なんだけど、少しでも会話ができたらいいなって思って。」


その言葉に、俺達は一度顔を見合わせた。

俺達が話しても良いのだろうかと思う反面、俺達も甘露寺さんが何故急に考えを改めたのか、そのきっかけが気になっていた。


それに、俺達が話すことでAさんの負担を減らせるなら、それに越したことはない。


俺達は少し考えた後、甘露寺さんのお願いを聞くことにした。


「ですが、俺達はあくまで聞かれたことにしか答えないつもりです。そして、俺達の判断で答えないものもあるかもしれませんが、それでも構いませんか?」

「ええ、もちろんよ!私が疑わしいのは、十分に承知してるわ。それなのに全部教えろだなんて、図々しいにもほどがあるものね。それに、教えてくれるだけでありがたいもの。」


そう言って優しく笑った甘露寺さんは、俺達を連れて家へと向かった。


「ごめんね、今これしかないけど、良かったら食べて。」


そう言って、お茶と共にお菓子を持ってきてくれた甘露寺さんに礼を伝えると、甘露寺さんは一度微笑んだ後、真剣な顔になり話を切り出した。


「あのね、どうしても今一番に知りたいことがあるんだけど、Aちゃんって目を怪我しているからお面をつけているのよね?」


その問いかけに、俺達は驚いて顔を見合せた。

Aさんは、このことを俺達や御館様以外には、誰にも言っていないはずだ。それなのに、どうして甘露寺さんが知っているのだろう。


説明したところで今更意味が無いと、外で容易に面を外せないから見せることもできず、話したところで信じてくれるわけがないと、Aさんは誰にも話していなかった。


だから知っているはずがないのに…。


俺達が困惑しているのを悟ってか、甘露寺さんが慌てたように説明をしてくれた。


「この前ね、甘味処でAちゃんをよく知る人に偶然会って、その時に聞いたの。」

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アマリス(プロフ) - この夢主、魔法少女になったら真っ先に魔女化するな。で、人間体は死んで、魂ごと消えるあれですけど、まあそうなればみんな幸せなんでしょうね。夢主は魂ごと消滅するんですから。本当にそうなったら、どうなるんでしょうね。 (2022年5月22日 20時) (レス) id: 7d0074fb6d (このIDを非表示/違反報告)
ふじか(プロフ) - 更新楽しみに待っています! (2021年9月29日 10時) (レス) id: ae671ca5ff (このIDを非表示/違反報告)
*つむり* - すごく面白いです。小説の書き方とかも、すごく参考になります!続きが気になります……といったらプレッシャーになるかもしれませんが、応援してますので、気を詰めずに自分のペースで頑張ってください! (2021年5月3日 10時) (レス) id: a3e5e92948 (このIDを非表示/違反報告)
リタ - とても面白かったです! (2021年2月25日 19時) (レス) id: 800a931bab (このIDを非表示/違反報告)
ほたる - 下に同じくもっと伸びるべきだと思います!ゆっくりで良いので更新頑張ってください!体調にも気をつけてください! (2021年1月7日 18時) (レス) id: bff8d73ccb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:藍夜 | 作成日時:2019年11月14日 12時

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