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第四拾壱話 ページ45

森に入ってからしばらくして、他の隠の方々の姿が見えてきた。


「こちらも蝶屋敷へ?」

「そう。怪我人は皆うちへ。付近の鬼は私が狩るから、安心して作業して。」


そう指示を飛ばしていたのは、しのぶさんの継子であるカナヲだった。

話しかけに行きたかったけど、今はそんなことをしている場合じゃないと踏みとどまり、作業に取り掛かろうとした時、一羽の雀が飛んできた。


『君は…善逸の雀だね?』

「チュンチュン!」


まるで着いてきてほしいとでも言わんばかりに、鳴きながらとある木の下へと飛んでいく。


不思議に思いながら着いていくと、そこには包帯でぐるぐる巻きにされた善逸がいた。


『善逸!!』

「へ?Aちゃん?Aちゃんなの?どうしたの、その格好。この人達は?俺どうなっちゃうの?」


私が駆け寄ると、善逸は困惑しているのか質問を重ねてくる。

見た目のわりに元気そうで、少しだけ安心した。


『この人達は隠。私もその一人だよ。善逸は今から、蝶屋敷って所に行って療養するの。私達が運ぶから安心してね。


ところで、炭治郎や伊之助は?どこにいるの?一緒じゃないの?』


私がそう聞くと、善逸は自分は後から入ったから分からないと口にした。

大方、善逸が入りたくないと駄々を捏ねて、二人が先に入ってしまったのだろう。


とりあえず、私は仕事をしなくちゃだし、作業をしながら探していくしかなさそうね。


善逸を他の隠の人に頼み、私は他の場所へと足を運ぶ。


途中、すれ違った隠の人に伊之助が抱えられているのは見たが、一向に炭治郎が見当たらない。

そんな時、鴉の大きな声が山の中に響き渡った。


「伝令!!伝令!!カァァァ!伝令アリ!炭治郎・禰豆子両名ヲ拘束。本部ヘ連レ帰ルベシ!!

炭治郎及ビ鬼ノ禰豆子!拘束シ本部へ連レ帰レ!!炭治郎額ニ傷アリ!竹ヲ噛ンダ鬼禰豆子!!」


その声を聞いて、安堵の息が漏れる。


炭治郎や禰豆子ちゃんが生きていれば、もしかしたらしのぶさんやカナヲに殺されてしまうと懸念していたけど、これでその心配はなくなった。

そしてこの伝令が来たと言うことは、きっと炭治郎は生きている。


酷い怪我だろうし、早く見つけてあげなきゃ。


そう思って走り回っていれば、どこからか話し声が聞こえてきて、その方向に向かえば、そこにはもう隠の人達が到着していた。


傷が痛々しい中で拘束するのは少しばかり気が引けたが、仕方なしに拘束し、痛まないよう抱えて山を降りた、

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masa - コスプレイヤーとして演じる程,隠がお気に入りです!闘える隠もいるはずと信じているので,この作品が大好きです!正に本編そのもの!東雲ちゃんも大好きです! (2021年1月7日 1時) (レス) id: 8a22c9168c (このIDを非表示/違反報告)
カナ - 無限列車編、楽しみです!煉獄さんンンンン!!!!!!!! (2021年1月6日 0時) (レス) id: 5eabcf99e7 (このIDを非表示/違反報告)
R_yomoya(プロフ) - めっちゃさいっこうです!無限列車編はどうなるのか…! 煉獄さん生存ifであることを祈っています…! (2021年1月5日 14時) (レス) id: 241a1cc2c3 (このIDを非表示/違反報告)
天深 - とても好きな作品でした(;_;) (2020年1月24日 16時) (レス) id: 456e47df85 (このIDを非表示/違反報告)
すンず - めっちゃ最高!!頑張って下さい!応援しています! (2019年10月25日 19時) (レス) id: 6823c0d55a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:藍夜 | 作成日時:2019年10月6日 13時

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