第漆話 ページ11
禰豆子ちゃんを入れた籠を背負い、狭霧山への道のりを歩く。
途中、子連れの母親に人が行方知れずになったりしているから、迷わぬよう気をつけてと心配をされた。
行方知れず……大方、鬼でも出たのだろう。あの山を越えなければならないから、気を引き締めて行かないと。
そして夜になり、禰豆子ちゃんを籠から出して手を繋ぎながら道を歩く。
『炭治郎、足元気をつけて。そこ根っこある。』
｢うわっ、本当だ。Aは目がいいんだな。｣
『うん。私夜目が利くんだ。あとはそうだなぁ…。人の纏う色とかで性格とかがわかったり、どんな感情なのかわかるかな。
あと霊的なものも見えるよ。
まあそれでも怪談とかは苦手なんだけど。
さっき記憶のことは話したけど、こっちはまだだったね。忘れてた。ごめんね。』
｢謝ることでもないだろう。でもそうか。記憶が見れたり、目が利いたり、そんなことができるなんて凄いんだな、Aは！｣
そう言って笑う炭治郎。
記憶が見れるだなんて、特異体質にも程があるというのに、君はそうやって肯定してしまうんだね。
もう少し、気持ち悪いとか思ってもいいのに。
まあ心優しい彼は、そんなこと微塵も思わないんだろうけど。
｢あっ。A、禰豆子。お堂があるぞ。灯りが漏れているから誰かいるみたいだけど、行こう。｣
あのお堂、何かがおかしい…。
灯りの色で見えにくいけど、人の色がない。むしろこの色は……
『炭治郎、君はここで』
｢血の匂いがする！｣
『あっ、ちょ、炭治郎！！』
炭治郎は頑固だから、もう止めることはできない。
これは人が怪我をしたわけじゃない。そういう度合いじゃないんだ。
今はおそらく、鬼が＿＿＿
｢大丈夫ですか…｣
｢なんだ、おい。ここは俺の縄張りだぞ。俺の餌場を荒らしたら許さねぇぞ。｣
＿＿＿人を喰らっているんだ。
私は咄嗟に炭治郎達の前へ立ち、日輪刀に手をかけるが、人の血肉を目前にした禰豆子ちゃんの口から涎が出ているのに気づき、自分の手で目を覆った。
駄目だよ禰豆子ちゃん。ここで本能に負ければ、君の兄は腹を切って死ななきゃならない。
……さて、どうしたものか。このままでは手が使えない。
｢んん？妙な感じがするな。お前ら人間か？｣
そう言い終わるや否や、鬼は炭治郎を外に連れでた。
……相手は雑魚鬼。炭治郎の力を見るには丁度いいかもしれない。
かなり危険だけれど、今は禰豆子ちゃんの方を優先だ。待ってて、炭治郎。
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masa - コスプレイヤーとして演じる程,隠がお気に入りです!闘える隠もいるはずと信じているので,この作品が大好きです!正に本編そのもの!東雲ちゃんも大好きです! (2021年1月7日 1時) (
レス) id: 8a22c9168c (このIDを非表示/違反報告)
カナ - 無限列車編、楽しみです！煉獄さんﾝﾝﾝﾝ！！！！！！！！ (2021年1月6日 0時) (レス) id: 5eabcf99e7 (このIDを非表示/違反報告)
R_yomoya(プロフ) - めっちゃさいっこうです！無限列車編はどうなるのか…！ 煉獄さん生存ifであることを祈っています…！ (2021年1月5日 14時) (レス) id: 241a1cc2c3 (このIDを非表示/違反報告)
天深 - とても好きな作品でした(;_;) (2020年1月24日 16時) (レス) id: 456e47df85 (このIDを非表示/違反報告)
すﾝず - めっちゃ最高！！頑張って下さい！応援しています！ (2019年10月25日 19時) (レス) id: 6823c0d55a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍夜 | 作成日時：2019年10月6日 13時
