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肩書き ページ26

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《A。今すぐここから逃げなさい。私達のことはいいから。》



で、でも、母上は……母上達はどうするんですか…!?



《向こうにある小型船は、いざという時のための避難船だ。行先は地球になっている。》



父上……?



《いずれ、ここも危険になる。お前だけは逃げるんだ。何としてでも。》



どうして……二人とも一緒に来てはくれないのですか…?

このままじゃ、父上達が……



《あなたが船に乗る間、誰があなたの事を守るのです。子を守るのは、親である私達の役目。だから気にせずお行きなさい。》


《いいか、A。お前は私達の自慢の娘だ。どこに行っても、きっと上手くやれる。》



なんで…そんな……



《お前なら大丈夫。何故なら、お前は私達の娘であり、この煌牙の__》






「Aちゃん!」

『っ…!!』


茅野さんの声がして、目を開ける。


腕が縛られている上に、ここは見知らぬ場所。
……拉致られたか。私としたことが、油断した。


「Aちゃん大丈夫?魘されてたみたいだけど…。」

『え、あ、ああ、大丈夫でさァ。』


心配そうに見つめてくる茅野さんと神崎さんにそう答えて、少し微笑んだ。


…あの瞬間の夢を見たのは、いつぶりだったろうか。父上と、母上の最期を見たのは。


あの瞬間だけは、思い出さないようにしていたのに。思い出したく、なかったのに。


暗い顔をしてしまっていたのか、茅野さんは突然話題を変えて、神崎さんに話しかけた。


「そういえばちょっと意外。さっきの写真、真面目な神崎さんもああいう時期あったんだね。」

「………うん。」


そこから神崎さんは、自分の家の事について話し始めた。

父親が厳しく、良い学歴や職業、肩書きばかり求めてきたこと。そんな生活から離れたくて、誰もいない場所で格好も変えて遊んだこと。


そんな肩書きばっかにこだわったところで、人間性がなってなきゃ元も子もない話だろ。

肩書きだけ手に入れて、何になるってんだ。
肩書きだけの人生なんていらないだろ。


「……バカだよね。遊んだ結果、得た肩書きは「エンドのE組」。もう自分の居場所がわからないよ。」

「俺等と同類(ナカマ)になりゃいーんだよ。俺等もよ、肩書きとか死ね!って主義でさ。

エリートぶってる奴等を台無しにしてよ。…なんてーか、自然体に戻してやる?みたいな。」


何を馬鹿なこと言ってんだ?肩書きが嫌なんじゃなくて、自分より立派に生きてる奴らが嫌いなだけだろ。

先見越しすぎだろ→←拉致



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白猫 - まじで面白いです。更新楽しみにしています。 (2019年10月7日 16時) (レス) id: fe959518f7 (このIDを非表示/違反報告)
餅みそ - 銀魂と暗殺教室のコラボ→神!!! つまりこの小説神!!!早く続きが読みたいです気になります!更新頑張ってください。 (2019年8月21日 18時) (レス) id: bfc2e3a90c (このIDを非表示/違反報告)
藍夜(プロフ) - 沖野猫松さん» コメントありがとうございます!面白いと言って頂けて、とても嬉しいです!これからも更新、頑張りますね! (2019年8月20日 19時) (レス) id: 47c8e13314 (このIDを非表示/違反報告)
沖野猫松 - とっても面白かったです!更新頑張ってください! (2019年8月20日 18時) (レス) id: 40ce46605e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:藍夜 | 作成日時:2019年7月21日 21時

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