修学旅行初日 ページ23
朝ウキウキ気分で駅に向かい、皆と電車のホームへと歩いていく。
「うわ…A組からD組まではグリーン車だぜ。」
「
『なあ。グリーン車と普通車の違いって何かあんのかィ?』
「んー、簡単に言うと値段とか内装とか、そういうのが違うんだよね。」
『へー、なるほど。ということは、ここでも差別は変わらずか。』
「そういうこと。」
相変わらずクソな野郎どもだな。
そう思いながら渚に喧嘩を売る奴らに中指を立てると、背後をスッと誰かが通り過ぎる。
「ごきげんよう生徒達。」
『うわ…。』
「うわって何よ!」
「それはこっちのセリフだビッチ先生!何だよそのハリウッドセレブみたいなカッコはよ。」
ハリウッド…ああ、アメリカの地区か。
いや、理由がなんにしろその格好は馬鹿げてるだろ。目立ちすぎる。
まあ庶民との感覚がズレてんだろうねィ。
結局烏間先生に怒られたイリーナ先生は、普通の寝巻に着替えて電車に乗り込んだ。
…どっちが引率か分かりゃしねぇや。
「…あれ?電車出発したけど、そーいや殺せんせーは?」
『杉野、渚。窓見てみ。』
「うわっ!!」
窓に張り付く殺せんせーに渚が連絡すれば、なんでも駅中スイーツを買っていたら乗り遅れたらしい。
馬鹿みてぇだな。まるで銀さんだ。
それから次の駅に着き、無事に殺せんせーが乗り込んでくる。
殺せんせーや他の皆のやり取りを見ていると、楽しくて思わず笑みが零れた。
とりあえず今度菅谷に何か作ってもらおう。
「あはっ。面白いね渚。旅行になると、皆のちょっと意外な面が見れるね。」
「うん。これからの旅の出来事次第で…もっと皆の色んな顔が見れるかも。」
色んな顔…ねえ……。
皆は私の事、どれくらい知っているのだろう。
漫画になっているくらいだから、過去は明かされているのだろうか。
…いや、私がまだ皆に言えていないことが、こっちで描かれているとは考えにくい。
ああ、何か面倒だねィ。早く帰っちまいてぇや。
「Aちゃんは何飲む?」
『え?ああ、私の分はいいですぜ。』
「本当?じゃあ行ってくるね!」
女子組が飲み物を買いに行く方を見てから、携帯に目を落とす。
仕事の連絡はなし。それはそれで寂しいが。
ま。まずはこっちでの旅行を楽しむかねィ。こいつらと旅行するのは、いい思い出になりそうだ。
せめて写真くらいは総悟に送ってやろう。羨むくらい楽しそうな写真をな。
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白猫 - まじで面白いです。更新楽しみにしています。 (2019年10月7日 16時) (レス) id: fe959518f7 (このIDを非表示/違反報告)
餅みそ - 銀魂と暗殺教室のコラボ→神!!! つまりこの小説神!!!早く続きが読みたいです気になります!更新頑張ってください。 (2019年8月21日 18時) (レス) id: bfc2e3a90c (このIDを非表示/違反報告)
藍夜(プロフ) - 沖野猫松さん» コメントありがとうございます!面白いと言って頂けて、とても嬉しいです!これからも更新、頑張りますね! (2019年8月20日 19時) (レス) id: 47c8e13314 (このIDを非表示/違反報告)
沖野猫松 - とっても面白かったです!更新頑張ってください! (2019年8月20日 18時) (レス) id: 40ce46605e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藍夜 | 作成日時:2019年7月21日 21時