くるくるくるくる ページ19
「はい、その通りです。鬼山さん。」
そう言うと、先生はいきなり回転し始めた。
それも、生徒達に教えを解きながら。
「先生方や鬼山さんのおっしゃるように、自信を持てる次の手があるから、自信に満ちた暗殺者になれる。対して君達はどうでしょう。
「俺らには暗殺があるからいいや」
…と考えて、勉強の目標を低くしている。それは…劣等感の原因から、目を背けているだけです。」
もし先生が逃げたら。
もし他の殺し屋が先生を殺したら。
目前の百億だけに気を取られ、そんなこと考えもしなかったろう。
それを失えば、劣等感しか残らないことも。
「そんな危うい君達に、先生からの
第二の刃を持たざる者は…暗殺者を名乗る資格なし!!」
先生がくるくると回っているおかげで、校庭には凄まじい竜巻が起こった。
皆が顔を覆ったりする中、私は微動だにせずそれを見続けた。
すると、あの汚かった校庭が、一瞬にして綺麗な校庭へと早変わりした。
…これが匠の所業。
「先生は地球を消せる超生物。この一帯を平にするなどたやすい事です。
もしも君達が、自信を持てる第二の刃を示せなければ、相手に価する暗殺者はこの教室にはいないと見なし、校舎ごと平にして先生は去ります。」
おいおい、それはやめてくれ。私が帰れなくなる。帰らせろよ早く。
「第二の刃…いつまでに?」
「決まってます。明日です。明日の中間テスト、クラス全員50位以内を取りなさい。」
なるほどね、そう来たか。
第二の刃は先生が超スピードで既に育てている。本校舎の奴らに引け劣らないほど。
だから自信を持って、その刃を振るえと。
『なかなかいいこと言いやすね、殺せんせーも。』
「にゅや?そうですか?褒められちゃうと、先生照れますねぇ。」
『うわキモっ。』
「酷いっ!!」
そう言う先生見て笑いながら教室に戻ろうとした時、ポケットに入れていた携帯が音を立てた。
『先生、ちょっと出てもいいですか?仕事でさァ。』
「ええ、そういう事なら構いませんよ。」
一応先生に許可を取り、電話を受ける。
『はい、鬼山でさァ。』
「おお!Aか!」
『近藤さん!何か御用で?』
「いやな、元気そうな声を聞けただけで嬉しいんだが、良かったらお妙さんの」
『失礼します。』
近藤さん…あんたって人は…。
電話を切った私は、とても盛大なため息を一つついた。
妙ちゃん、いつもうちの局長がごめんなさい。
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白猫 - まじで面白いです。更新楽しみにしています。 (2019年10月7日 16時) (レス) id: fe959518f7 (このIDを非表示/違反報告)
餅みそ - 銀魂と暗殺教室のコラボ→神!!! つまりこの小説神!!!早く続きが読みたいです気になります!更新頑張ってください。 (2019年8月21日 18時) (レス) id: bfc2e3a90c (このIDを非表示/違反報告)
藍夜(プロフ) - 沖野猫松さん» コメントありがとうございます!面白いと言って頂けて、とても嬉しいです!これからも更新、頑張りますね! (2019年8月20日 19時) (レス) id: 47c8e13314 (このIDを非表示/違反報告)
沖野猫松 - とっても面白かったです!更新頑張ってください! (2019年8月20日 18時) (レス) id: 40ce46605e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藍夜 | 作成日時:2019年7月21日 21時