納豆と痔が印象深い御庭番衆 ページ44
数日前とはうってかわり、特にこれといったこともなく暇な一日を過ごし、気がつけば放課後。
いざ帰ろうと鞄に荷物を詰めていれば、先生の会話が耳に入ってきた。
ハワイまで映画を見にね。マッハ20のバケモンはやることが違ぇや。
そんなことを思いながら、ふと目に入った業達の元に行き、雑誌を横から覗き込む。
それは先生の持っている物と同じで、開かれたページには先生の話していた映画の事が載っていた。
『渚もこれ、興味あるのかィ。』
「うん。大好きなんだよね、コレ。続編出るのずっと待ってたんだ。僕達も行きたいなあ…。」
『頼んでみたらどうでィ?先生なら了承してくれそうな気がするし。しかし、業もこういうのが好きたァ、ちょっと意外だったがねィ。』
「俺はこの監督が好きでさ。だからちょっと気になって。」
なるほどなと相槌を打ちつつ、ザッと記事の内容を読んでみる。
"悩みながら世界を救う孤独のヒーロー"ね。
確かに渚達のような年頃なら、こういうのに惹かれるのだろう。
私は別にこういうのが嫌いなわけじゃないが、如何せん興味が湧かないのは事実。
だいたい、本物の御庭番衆を見たことがある私にとって、ニンジャというものに惹かれるどころか、何が面白いんだといった感じだ。
「あ、そうだ。Aも一緒に行こうよ。」
そう考えていた時に、業が名案を思いついたかのようにそう言ってきた。
断る理由はないのだが、見終わった後に楽しく感想を言い合えるかは別の話だ。
まあ見ないことには何も言えないし、少し気になりもするしな。見もしないで批判するだとか、面白くないだとか言うのは良くないよな、何事にも。
それに、ハワイなんざ卒業までに行けるもんじゃねぇし。
私はその誘いを二つ返事で受け、校舎の外に出ていた先生の元へと二人とともに近づいた。
頼んでみれば、意外とあっさりそれを了承してくれた。自分で言った手前、危ないからダメだと断られる気もしていたが、どうやら杞憂だったようだ。
渚の携帯に入り込んだ律も一緒に行くことになり、先生の準備が終わった後、服の中に入れられた。
「…カルマ君。軽い気持ちで頼んだけど、僕等ひょっとしてとんでもない事してるんじゃ。」
「さぁね〜。そーいや身の安全まで考えてなかった。」
『その点はこのタコに任せときゃ大丈夫だろ。』
「ええ、ご心配なく。君達に負担がかからないよう、ゆっくり加速しますから。」
そうして私達は、上空へと飛び立った。
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白猫 - まじで面白いです。更新楽しみにしています。 (2019年10月7日 16時) (レス) id: fe959518f7 (このIDを非表示/違反報告)
餅みそ - 銀魂と暗殺教室のコラボ→神!!! つまりこの小説神!!!早く続きが読みたいです気になります!更新頑張ってください。 (2019年8月21日 18時) (レス) id: bfc2e3a90c (このIDを非表示/違反報告)
藍夜(プロフ) - 沖野猫松さん» コメントありがとうございます!面白いと言って頂けて、とても嬉しいです!これからも更新、頑張りますね! (2019年8月20日 19時) (レス) id: 47c8e13314 (このIDを非表示/違反報告)
沖野猫松 - とっても面白かったです!更新頑張ってください! (2019年8月20日 18時) (レス) id: 40ce46605e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:藍夜 | 作成日時:2019年7月21日 21時