大丈夫 ページ2
そう思った時にはもう遅く、紫水は泣き止む気配がないし、他二人は物凄く申し訳なさそうな顔をしている。
……自分のせいで、とか思ってるんだろうな。
三人は優しいからね。
三人を近くに寄らせて、私の方へとまとめて抱き寄せた。
『大丈夫。大丈夫だよ。三人は悪くない。誰でも落としたり無くしたりするものだよ。
ここに妖がいたのも、その妖がブレスレットを拾ったのも、私が襲われたのも、ただの偶然。
三人が気負う必要はないよ。
私があげたブレスレット、大切にしてくれてありがとう。
怪我は本当に大したことないから、安心していいんだよ。』
私が優しくそう伝えれば、紫水はより一層泣き始め、颯魔まで涙目になる始末。
蒼葉は弱々しくごめんとだけ口にして、もうそれ以上何も言わなかった。
それから紫水が泣き止むまであやし、落ち着いたところでやっと中へと戻った。
｢A、怪我の手当とかどうするんだ？｣
『んー、とりあえず蒼葉の傷薬塗っとくよ。それでもダメなら湿布貼っとく。』
｢あまり無茶するなよ。顔色が悪いからな。｣
｢穂ノ目は祓い屋だ。こういうことには慣れているだろう。お前とは違って倒れはせんぞ、夏目。｣
ニャンコ先生が言う通り、慣れてるから倒れはしない。
だけど、やっぱり辛いものは辛い。
正直言って疲れた。
今日はお風呂入ったらすぐに寝ないとな。
『じゃあ、二人とも、今日は本当にありがとう。また明日、勉強頑張ろうね。』
｢どういたしまして。それじゃあ、多岐、A、おやすみ。｣
｢おやすみ。｣
そう言って夏目と田沼と別れて、多岐とともに部屋へと移動する。
歩く度にズキズキと痛む足は、おそらく痣にでもなっている気がする。
どれだけ力強いのよ。
｢Aちゃん。手当、手伝うね。｣
『え、いいよ。多岐にも散々お世話になったんだから。』
｢いいの！これくらいさせて？ね？｣
そう言って笑う多岐は、太陽みたいだ。
ここにいる人達は、本当に暖かな人ばかり。
分かったと言って微笑めば、多岐はより一層笑みを深めた。
｢穂ノ目様。今日はゆっくりとお休みになってくださいね。｣
｢私達は外にいるから。｣
｢何かあったらすぐに呼べよ。｣
少しだけ気持ちが晴れたであろう三人が、優しく微笑んで姿を消す。
まったく、とんだ心配性ね、あの三人は。
そう思いながら静かに苦笑しつつ、お風呂の準備をしてまた移動する。
明日は最終日。
最後くらい、楽しまなきゃだよね。
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うたプリ大好き?(プロフ) - 完結になっていますが、これで終わりなのでしょうか？ (2020年10月18日 11時) (
レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
白猫 - この作品面白いです。更新頑張ってください！続き楽しみにしています。 (2019年9月27日 22時) (レス) id: fe959518f7 (このIDを非表示/違反報告)
蝶華 - 初めてこのお話を読みましたが凄く良いです！これからも頑張ってください！応援しています！ (2019年9月2日 21時) (レス) id: 70b9e10207 (このIDを非表示/違反報告)
しろ(プロフ) - 更新お疲れ様です！最近夏目友人帳にニャンコ先生関連ではまっていてこの作品もとても楽しませてもらっています！徹夜して読みましたww 体調に気をつけて頑張ってくださいっっ！！ (2019年7月20日 15時) (レス) id: a81fa4594d (このIDを非表示/違反報告)
藍夜(プロフ) - かなとさん» すみません、すぐに気づいて直してきました。ご指摘ありがとうございます！ (2019年6月7日 22時) (レス) id: 4ffe17b14f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍夜 | 作成日時：2019年6月7日 22時
