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「Aちゃんは、

ここの本どれくらい読んだことあるの?」


「そうですね。

十二になる頃には読破していたと思います」



だいたいその位の歳だったかなと、思い出しながら話すと、須磨さんが嘘でしょ?!と驚きの声を上げる。





「そういえば、

Aは頭が良いって炎柱様に何度かお聞きしたね」


「あら、

杏寿郎さんはそんなことを話していたんですか?」



まさか、まきをさん達にも私の話をしてくれていたのかと思うと、嬉しくて私は笑みが零れる。







「つっても、


Aと会う前から煉獄はAの話を良くしてたが

随分印象が違うよな」



煉獄の奴、とんだジャジャ馬娘の幼馴染がいるって、お前のことよく話してたよと、思い出してケラケラ笑う宇髄さんは、器用に桜寿郎を片腕で抱きあげている。








「…あまり話したくないのだけど、


実は小さい頃に随分ヤンチャをしてきて

十三になってすぐ女学校に入れられてしまったの」



もちろん勉強をしたいと言ったのは私だが、まさかあんな監獄のような場所に入れられるとは思ってもみなかった。

あの時、入学手続きの書類を出てきたお母様の顔は、今でも忘れられない程、色濃く染み付いている。






そんな恥ずかしい昔の話をしながら、探すこと数刻。




残り五十冊を切っただあろうところで、須磨さんが不思議そうに首を傾げながら、私に一冊の本を出した。









「この本だけ、紐みたい文字なんですけど

これAさんが話してた洋書ってやつなんじゃ…」



そう言って表紙を見せる須磨さんの手元を見ると、私の脳が強く揺れる感覚がする。




集まってきた雛鶴さん達は、須磨さんの手元を見て、これなんと書いてあるの?と、見たも無い文字に困惑しながら聞いてきた。






「これは外国の歴史書です」



小さい頃、一番お気に入りだったそれは、無くしたと思っていたもので、棚の奥に隠すように立てかけられていたという須磨さんは、埃を払ってくれる。




そっと中を開いてみれば、今は読む機会もなくなった、懐かしいアルファベットが羅列している。




かつて勉強していたことは、今になってもきちんと覚えているようで、さすがに昔と比べると読む速度は落ちたが、私はゆっくり目を通していく。




そして、四頁くらいまで来たところで、私はおかしなおかしな墨の跡に気がついた。









跡→←再開



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設定タグ:鬼滅の刃 , 煉獄杏寿郎   
作品ジャンル:恋愛
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- 涙止まらん。最高です (8月18日 23時) (レス) @page6 id: daa8a87cdb (このIDを非表示/違反報告)
(名前)(プロフ) - 初めてのコメント失礼します!メチャ号泣しました! ほんとに感動しました! (2022年3月29日 17時) (レス) @page33 id: 70da419123 (このIDを非表示/違反報告)
西川あや(プロフ) - つんつくさん» お返事遅くなってしまって申し訳ありません。暖かいコメントありがとうございます!手紙の内容については煉獄さんの性格などを色々悩んで書いたところなので、そう言っていただけるととても嬉しいです。 (2021年2月27日 21時) (レス) id: be0c2f3b60 (このIDを非表示/違反報告)
西川あや(プロフ) - みっちゃんさん» 2度も素敵なコメントありがとうございます!嬉しいコメントばかりで、物語を書くにあたって凄く励みになりました!お返事遅くなってしまって申し訳ありませんが、最後まで読んでくださり本当にありがとうございました。 (2021年2月27日 21時) (レス) id: be0c2f3b60 (このIDを非表示/違反報告)
つんつく(プロフ) - 初めてコメントさせていただきます。この度は完結おめでとうございます。作品のファンになりずっと楽しみに読ませていただいてました。煉獄さんの手紙にはいつもいつも泣かされました素敵すぎです。美しくとっても素敵な作品をありがとうございました。 (2021年2月4日 15時) (レス) id: 60af00218e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:西川あや x他1人 | 作成日時:2020年11月21日 1時

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