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入学式が終わると、
担任の指示に従って自分たちの教室に戻る
「よーし、みんな！今日は自己紹介したら
ショートやって終わりだから！」
早速先生から自己紹介しちゃうぞー
なんておちゃらけて言う先生に皆は笑う
「って、ことで
じゃあ先生の次は相沢な！！」
そして楽しく始まった自己紹介
みんなはもちろん笑顔で愛想良く挨拶する
「…んで、次は一条！」
自分の名前が呼ばれ、私は静かにスっと立ち上がる
「一条A、
東京出身なので中学は言っても分からないと思います
…私は別に
皆さんと宜しくするつもりはないので」
と真顔で言い切って席に座る
ｰｰｰｰｰシーンと静まり返る教室の中
自分でも引くぐらいヤバいやつだな
まぁ、人と関わるよりは100倍マシだけど
私は自分でこんな空気にしておきながら
みんなの視線が怖くなり
頬杖をつきながら瞼を閉じた
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
SHRが終わった後、すぐに教室を1人で出る
廊下を歩いていると
チャラチャラした人達が
「あ、一条さーん
一緒に帰ろうぜ？
俺、一条さんと仲良くなりたいんだよねー」
と肩を組まれそうになるのを払い除ける
「話しかけないで」
殴られたらどうしよう…とビビったが、
高校生活を安全に過ごすため思い切って言った
その後、状況が上手く理解できず
相手が混乱している間に私は逃げるように歩きだす
ｰｰｰｰｰｰｰｰｰｰ
私がいなくなったあと、
一部始終を見ていた人達が私の噂を広げている間
「(追いかけてきたら、もう大人しく殴られよう)」
と私は腹を括っていた
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作者名：さとう | 作成日時：2020年6月4日 19時
