冬海が仕掛けた罪 ページ44
夏未「冬海先生、お願いがあるんですけど、よろしいかしら」
冬海「お嬢様のお願いを断る理由なんてありませんよ」
冬海は夏未にご機嫌取りのように微笑む。
夏未「遠征に使用するバスの調子が見たいので動かしていただけます？」
「バスをですか！？」冬海は大きく目を見開き汗を流す。
土門「…！」
サッカー部員は疑問に満ちた顔で夏未の方を向く。
冬海「い、いきなりそんなことを言われましても…私は大型免許を持ってませんし…」
夏未「それは問題ありません。校内は私有地ですから免許などいりません。それにちょっと動かしてくれれば良いだけですし」
Aは横で夏未の肩に支えられながら話を聞く。
サッカー部員たちが集まり、バスの運転席に座る冬海は震えていた。
夏未「風丸君、Aさんは体調が優れないの。支えてあげて」
風丸「俺？」
夏未「仲良さそうだし…？」
風丸は仲が良いと言われたことが内心嬉しかっただろう。Aは「良いのに…」と困ったように微笑み、風丸の肩を借りた。
貴方「ごめんね、眠れてないの」
風丸「いいよ…大丈夫かよ」
少しふらつくAにいつもの元気はなかった。
冬海はハンドルを掴み震え上がる。
夏未「…発進させて止まるだけでいいんです」
動かない冬海に誰もが疑いの目で見る。
夏未に言われ、エンジンをかけるふりをする。
冬海「あれ、おかしいですね。バッテリーが上がってるのかな…」
夏未「ふざけないでください…！」
夏未に怒鳴られ更に顔を真っ青にする冬海。
夏未「さあ、バスを出して…！」
Aは冬海の後ろで動いている陰謀、影山零治の顔が浮かび震え上がる。
風丸は後ろで怯える彼女に気づき、声をかける。Aは風丸の声に連れ戻されるようにして顔を上げる。しかし誤魔化して、下を向く。
冬海「できません！」
冬界は力なくハンドルにもたれかかる。
夏未は手紙を見せる。
夏未「これから起きようとしたであろう、恐ろしい犯罪を告発する内容です。冬海先生、バスを動かさないのはあなた自身がバスに細工したからではありませんか」
部員たちは唖然とし、夏未は更に冬海を追い詰める。
冬界は狂ったように笑うとバスから降りてきた。
冬海「そうですよ、私がブレーキオイルを抜きました」
円堂「なんのために…！」
冬海「あなたがたをフットボールフロンティアの決勝戦に参加させない為ですよ」
豪炎寺「帝国の学園長か…！」
冬海「…！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 118人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
rara(プロフ) - まだまだ頑張ります。応援よろしくお願いします！ (2016年11月12日 15時) (
レス) id: b08300c005 (このIDを非表示/違反報告)
夢咲みこ(プロフ) - raraさん» なるほど！ありがとうございます！ (2016年11月12日 15時) (レス) id: e17e654c8c (このIDを非表示/違反報告)
rara(プロフ) - コメントありがとうございます！私はイナズマイレブン全シリーズが大好きなのでイナズマイレブンgoのキャラも登場させて主人公との絡みを多くするようにしてみました。キャラクターの行動を細かく書いてなるべく「」の数を少なくしてみました。よろしくお願いします！ (2016年11月11日 18時) (レス) id: b08300c005 (このIDを非表示/違反報告)
夢咲みこ(プロフ) - すごく面白いですね！それに、hit数も多くて羨ましいです！hit数を多くする秘訣とか知りたいです|´-`)ﾁﾗｯあと、これからも更新がんばってください！ (2016年11月11日 17時) (レス) id: e17e654c8c (このIDを非表示/違反報告)
rara(プロフ) - コメントしていただいてありがとうございます。頑張ります！ (2016年11月9日 19時) (レス) id: b08300c005 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：rara | 作成日時：2016年9月28日 7時
