25 鮮血嘔吐 ページ26
目の前が、真っ白になっていくのがよくわかる。
「お前の家庭環境は、その価値観は。間違いなく否定されるべきものだ。」
嗚呼、どうしよう。本当にいけない、先日太宰さんに釘を刺されたばかりだというのに私はこんなにも、こんなにも。
「お前は、間違ってる。お前の其れは愛ではなく依存だろ、一方通行で過度な期待だ。お前は自分が殺したやつにずっと囚われて生きていくのか？自分の道筋を只ひたすらに限定して生きるのか？
俺は仮にもお前の担任。生徒を正す義務がある。」
この男を、殺したくてたまらない。
「嗚呼、そうですかァ・・・とても、残念です。」
右手を上にあげたまま、相澤さんを睨む。相澤さんは動じない。余裕綽々といった態度で、私を見つめてくる。
「今のは、私の
嗚呼、不味い。まだ手をあげちゃ駄目、殺しては決していけない。捕まってしまえば帰れない、私はお父さんとお母さんに会うことができない。
「そうだと言ったら？」
けれどこの男は私の両親を侮辱した。あの二人は間違ッてはいなかった、悪くはあッたかもしれないけれど間違ってはいなかッたのに。
此の屈辱を、晴らさずにはいられない。
「殴ります。殴って蹴って爪を一枚ずつはいで指と爪先の骨を一本ずつ折って腸を裂いて腸を引きずり回して何度も直して何度も戻して殺してほしいって懇願するまで拷問して、最終的には鍍金用脱脂剤の服毒死で済ませますけどね。」
本当に、笑えない。今の私はきっと酷い顔をしている、表情筋が動いていないのがはっきりとわかるから。
「でも絶対に許しませんよ、例え嘘でも。私の大好きな二人を否定するのは、許せない。」
すると、相澤さんは溜め息を吐き・・・
「お前、ヒーロー向いてるよ。」
「・・・は？」
其の一言に私は面食らって、思わず右手を下ろしてしまった。脱力している私に追い討ちをかけるように相澤さんは続ける。
「環境さえ違ってれば、な。まあ今の性格と倫理観じゃ厳しいだろうが。」
其の基準がわからなくて、私は絶句する。本当に何いってんだ私の担任。
「向いてないしやらないし相澤さん一発殴らせて。」
「傷害の現行犯だな。」
「くッ！」
完全に脱力している私は相澤さんの変わりように殺意を抜かれてしまう。先刻までの殺意が終わってしまう。
少し名残惜しくて、悔しかった。
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アヤ(プロフ) - ペンギン太郎さん» ありがとうございます！平ちゃん可愛い、久々に言われました…！無理せずしっかり頑張ります！ (2018年12月27日 18時) (
レス) id: 16b8101627 (このIDを非表示/違反報告)
ペンギン太郎 - すごい！この作品！とても好き！すんごく面白いです！！中也さんがかっこよくって平ちゃんが可愛くて…もう…もう！応援してます！無理しないで頑張ってください！ (2018年12月27日 17時) (レス) id: a451b06430 (このIDを非表示/違反報告)
アヤ(プロフ) - ヒバリさん» ありがとうございます！かっこいいと言っていただけると安心します…かっこよくかけてるか不安になるんですよねー。これからも更新頑張ります！ (2018年12月23日 20時) (レス) id: 16b8101627 (このIDを非表示/違反報告)
ヒバリ - ちゅーやさんちょっとイケメンすぎやしません？アヤさんのちゅーやさんかっこいいです！これからも更新楽しみにしてまふ。 (2018年12月23日 14時) (レス) id: 60878f7a2d (このIDを非表示/違反報告)
アヤ(プロフ) - 本の虫さん» ありがとうございます！完全な個人のプライベートで番外編やってすいません、これからも頑張ります！ (2018年11月6日 0時) (レス) id: 16b8101627 (このIDを非表示/違反報告)
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