24 平ファミリヰ ページ25
「お前の家庭環境はどうなっていた？」
過去形であることから、私の両親は既に私が殺していると彼は理解していることは分かった。しかし其れなら、何故？相澤さんの意図が読めない。其の冷たい瞳の、意味がわからない。
「其れは回答義務があります？」
「ああ、ある。」
即答されて、私は頭のなかで少々悩んだ。別段今さら知られて困ることはないし、最近思い出したばかりの事もあるので多少の矛盾や可笑しな点もあるとは思うが、取り敢えず答えてみることにする。
「四人家族でしたよ。両親と、私と祖母の。凄く尊敬できる両親なんです。お父さんもお母さんも綺麗で、凄く若く見えて。二人とも大手の会社の重役で、お父さんなんて次期社長狙ッてたンですよ！お母さんはパソコンを打つのが凄く得意で、簡単なプログラミングも組めるし周りをまとめるのも上手くてプロジェクトのリーダーを勤めてたり」
「両親の自慢を聞いているんじゃない、家庭環境を聞いている。」
思わず私は舌打ちした。自分から聞いておいてどういうことなのだろう、私は只大好きな二人のことについて語っただけだというのに。
「富裕層ではありましたよ、高級マンションにすんでました。5LDKです。二人とも毎日帰りは遅かったから、料理は作ったり買ったりしてました。お掃除とかもしてましたけど・・・其れが何か？」
そして、私の頭の中は此の後真っ白になる。
「・・・お前、祖母も殺したな？」
其の言葉に反応できたのは、三秒後くらいだったと思う。
「何、言ってるンです？別に殺してなんか」
「自慢話に祖母が入っていなかった、つまりお前は祖母を毛嫌いしていた可能性が高い。普通、両親共働きの家庭で祖母がいるのなら家事は分担できるはずだ。
だがお前の言い方は全て自分でやったと言いたげだった。つまりお前は祖母に任せたくなかった。
もし祖母が動けないなどの理由で家事ができないのなら、家政婦を雇うだろ。富裕層だからな。
今のが全て俺の推測という可能性もあるがおまえのその反応は当たりだな？
愛情がどうとかの話をしていたがお前の其の歪んだ考えは間違いなく家族のせいで完成した。
だからお前はあいつらと合わないふりをする。あいつらに共感してしまえば今の自分を否定される可能性があるから分かり合わない。
だけどな、お前の家庭環境は、その価値観は。間違いなく否定されるべきものだ。」
嗚呼、どうしてか私の右手は。
天高く振り上がっていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 330人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アヤ(プロフ) - ペンギン太郎さん» ありがとうございます！平ちゃん可愛い、久々に言われました…！無理せずしっかり頑張ります！ (2018年12月27日 18時) (
レス) id: 16b8101627 (このIDを非表示/違反報告)
ペンギン太郎 - すごい！この作品！とても好き！すんごく面白いです！！中也さんがかっこよくって平ちゃんが可愛くて…もう…もう！応援してます！無理しないで頑張ってください！ (2018年12月27日 17時) (レス) id: a451b06430 (このIDを非表示/違反報告)
アヤ(プロフ) - ヒバリさん» ありがとうございます！かっこいいと言っていただけると安心します…かっこよくかけてるか不安になるんですよねー。これからも更新頑張ります！ (2018年12月23日 20時) (レス) id: 16b8101627 (このIDを非表示/違反報告)
ヒバリ - ちゅーやさんちょっとイケメンすぎやしません？アヤさんのちゅーやさんかっこいいです！これからも更新楽しみにしてまふ。 (2018年12月23日 14時) (レス) id: 60878f7a2d (このIDを非表示/違反報告)
アヤ(プロフ) - 本の虫さん» ありがとうございます！完全な個人のプライベートで番外編やってすいません、これからも頑張ります！ (2018年11月6日 0時) (レス) id: 16b8101627 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
