diamond国−挨拶編− ページ40
『ふあぁぁ〜、なんかすごく綺麗だなぁ〜!あ!あれ虹!?気づかなかったー!きれーい!』
私は噂通りの美しい国を見渡してそう言った。
しばらく歩いていると、この国と同じように、
とても美しい女性に出会った。
髪は国の名前と同じで、ダイアモンドのようだ。
虹色にキラキラと輝いている。
今日の天気が晴れなこともあって、
日光の光が反射し、輝きを増している。
肌がとても白いため、桃色の唇が強調されている。
その唇が、小さく開いた。
『あら、旅人さんですか?ふふ、良い国でしょう。このdiamond国は。』
女性は私に向かってそう言うと、ふわっと微笑んだ。
笑顔もとても美しく、思わず見惚れてしまうほどだ。
『はい!とっても良い国ですね!空気は澄んでいて、みなさんも優しいし!』
私は歩いている途中に、この国の人にもらったお土産を女性に見せた。
『ふふふ、そうでしょう?…あ、旅人さん、あなた、お名前は?』
女性は微笑みを崩さぬままそう聞いてきた。
『私はメルティナ!あなたは…?』
私が名乗ると、女性は
『いいお名前ね。…私はピノメリア。この国を治めているのよ。』
女性は…_ピノメリアさんは、頬に手を当てそう言った。
…ん?この国を?
…治めている!!?!!?!?!!?
『えっ!!?』
私はびっくりしてピノメリアさんを見つめた。
確かに着ている物は、頭の先からつま先まで、
美しいものばかり。
すべて高額そうな…いや、私にはどれだけ頑張っても手に入れられないようなものばかりだ。
『うふふ、そこまで驚くことかしらね。』
ピノメリアさんは口を手で覆うようにして微笑む。
『確かに…私、ずっと思ってたんです!綺麗だなあ…って!!そういうことだったんですね!』
出会ったときから、ピノメリアさんが放つオーラは、普通の人から出るものではない、
“本物の美しさ”だと思っていた。
嘘偽りのない、“ありのままの姿”
それが“美しい”人間は、残念ながら少ない。
…そして私は、あることに気がつく。
『その服…デザインが軍服のようですね。』
彼女の服は、
日の光をうんと浴びてのびのびと育った葉のように、
綺麗な深緑色をしていた。
スカートの丈は短く、白いラインが2つ縦に伸びていた。
『そうなのよ、私は戦事の面倒も見なきゃいけないのよね。』
優雅に微笑むピノメリアさん。
だが、その美しい瞳が僅かに曇ったのを私は見逃さなかった。
大切な人を失った、あの人の目によく似ていた。
…あの人の目に…。
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あや(プロフ) - 百亜さん» なにがかな?() (2018年5月29日 18時) (レス) id: be165192c8 (このIDを非表示/違反報告)
百亜 - あっ、あっ、、ああああ、なんかフラグ← (2018年5月29日 17時) (レス) id: f7d2a26b19 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - ^._.^さん» うぇええええあぁぁぁぁありがとうございます!!!!! (2018年5月26日 19時) (レス) id: be165192c8 (このIDを非表示/違反報告)
^._.^ - イメージして貰えたことを知ってるって事ですね、僕だったらすごく嬉しくなると思います!…お言葉に甘えて質問させていただきますね^^ (2018年5月26日 19時) (レス) id: f34247d7f4 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - ^._.^さん» こちらこそコメントありがとうございます!!!許可をもらったりとかはちゃんとしてあります(聞いてない) キャラクターに質問とかあったら、是非、続編へのリンクのところからきてみてください!! (2018年5月26日 18時) (レス) id: be165192c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夢幻 錏鵺 x他1人 | 作成日時:2018年4月1日 12時